メガヒット・アクション『バイオハザード』シリーズが、ついに完結。
注目の『ザ・ファイナル』を引っ提げて、シリーズの生みの親 ポール・W・S・アンダーソン監督が来日するとなれば、話を訊かないわけにはいかない。
というわけで、私生活のパートナーでもあるヒロイン、ミラ・ジョヴォヴィッチと出席するジャパン・プレミ アの数時間前の監督を直撃。ミラのファンというアンデッド(= ゾンビ)君も同行し、インタビューをいざ敢行!
『バイオハザード』シリーズ中、ベストの作品
「シリーズ中、ベストの作品だ。この映画を誇りに思っているし、有終の美を飾ったと思う。
けれども、完結編だから、この世界から離れてしまう寂しさも、ちょっとあるね」とアンダーソン監督。
特別な作品にしたいという意識も強かったようだ。
「ビジュアル・スタイルにはとくにこだわった。前作はスローモーションを使ったり、シンメトリーを意識したりと美しさに重きを置いたが、今回は生々しくリアルで、 スピード感のある世界を見せたかった。
南アフリカでロケをしたが 、その風景だけで世紀末感があり、CGで彩る必要もなかったよ。 何より今回は主人公アリスに感情移入させることが重要だったから 、映像もリアルなものにしなければならなかったんだ」
アリスを演じるミラのアクションもより生々しくハード。走る装甲 車の上でのバトルや、片脚を宙吊りにされてのファイトなど、彼女は過酷なアクションを生身で演じた。
ミラの提案で、アクションがどんどんハードに(笑)
「ミラは“こんなのできない”なんて決して言わない。逆に、“も っと何かできるわよ”とは言われるけれどね(笑)。
装甲車の上で の格闘シーンでは、長い振り付けをグラグラ揺れる足場の悪いところで演じるのだから、それだけで大変なのに、彼女は“ 何か物足りなくない? 私が飛び降りるのは、どう?”と、過激なアイデアをどんどん出してくる。
そうやって、アクションがどんどんハードになるんだよ」
ミラはシリーズを通じて映画に積極的にコミットしてきたと、監督は語る。
「映画監督として怖いのは、成功を収めるにつれて周囲の人が気を遣うようになり、本当のことを言わなくなることだ。“ 間違ってる”と思ったなら、そういって欲しいんだけどね。 僕にとってミラは、そういうことをハッキリ言ってくれる存在だ。
撮影後に“何か物足りないね”と観客に言われるくらいなら、撮影時にミラに、そう言われる方がいい」