“自分が見たいページを次々にめくってしまう”、 “途中で「これ読んで」と違う本を持ってくる”。絵本の読み聞かせを始めてみると色々と困ったことが起こります。こんなとき叱った方がいいのか、子どものやりたいようにさせていいのか悩みますよね。

『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』の著者の立石美津子がお伝えします。

あるある、絵本の読み聞かせ中に起こること

Ⓒあべゆみこ

つぎつぎにめくる

絵本の読み聞かせを始めると、子どもは読んでいるページを無視して、“次々にページをめくろうとする”なんてことありませんか?

せっかく読んでいるのに、ストーリーが途中で切れてしまい話がつながらなくなるので、「おとなしく最後まで聞いていなさい!」とつい叱りたくなりますよね。

「子どもに邪魔されまい」と絵本を子どもの背丈以上に高く掲げて、読み聞かせしているママを見かけたこともあります。

でも、次々めくるのは0歳~3歳くらい。4,5歳になれば収まる行為です。まだ人生経験が短いので物語の起承転結、ストーリーにまったく興味なんかないのです。

それよりも、ただお気に入りのページを見たいだけ。それが文章の言い回しだったり、特定の絵だったり。「パタン」「ギッコン、バッタン」「プチッ」のオノマトペ(擬音語・擬態語)だったり…

ですから、子どもの興味の在りかに応じた対応をしましょう。例えば、次々とめくったり、決まったページを指さして読んでほしいとせがんできた時は、そのページを読んであげましょう。話がつながらなくてもいいんですよ。

0~3歳の時代の読み聞かせは内容を理解させるのが目的ではありません。「絵本って面白いな」と感じさせる、つまり、まず本自体に興味を持たせることが大切です。

絵本を読んでいる最中、別の本を持ってくる

まだ、最後まで読んでいないのに違う本を持ってくることってありますよね。

それはもう“今、読んでもらっている本は興味がなくなった”という子どもからのサインです。「何が何でも最後のページまで聞かせよう」 とは思わないで、子どもが持ってきた本に直ぐに変えてあげましょう。

絵本を読んでいる最中、どこかへ行ってしまう

「さあ、今日も絵本の読んであげるよ」張り切って読み聞かせを始めても、途中で他の玩具で遊び出したり、どこかへ行ってしまったりすることってありませんか。

こんなとき「せっかくママが読んであげているんだから、きちんと最後まで座って聞いていなさい!」と叱りたくなりますが、叱るのはNGです。また反対に「これ以上、続けても無駄、無駄」と読み聞かせを切り上げてしまうのもお薦めしません。

何故かというと、きちんとした格好で座っているだけが、子どもの聞く態度ではないからです。途中で違うおもちゃで遊びだしても耳では聞いています。一旦、離れて行っても、興味のあるページで戻ってきたりします。途中で読むのを止めると「読んで!」と言ってきたりします。

学校のお勉強ではありません。“ストーリーを最後まできちんと聞かせよう”“最後までおりこうさんな態度でじっと座って聞いていてほしい”などの型にはめた聞き方を望まないようにしましょう。

家庭でのくつろいだ中で読み聞かせをし、どんなスタイルの聞き方をしてもOKと思いましょう。

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