子どものいたずらや失敗に対して必要以上に怒鳴ったり、責めたりしてしまう。
「こんな風に怒るつもりじゃなかったのに」と後悔するのは、誰もが経験することです。
でも、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」のテクニックを身につけると、毎日はガラッと変わります。
スポーツ界などで長年取材してきたスポーツジャーナリスト・瀬戸口仁さんの著書『怒りを味方につける9つの習慣』から、毎日に役立つ方法をピックアップしてご紹介します。
子どもには怒らないで叱ることが大事!
「怒る」というのは、自分の不満や怒りなど自身の感情であり、「叱る」という行為は相手のためを思っての理性的な発言のことだと、瀬戸口さんはいいます。
たとえば、自分の子どもが家の壁にクレヨンでいたずら書きをしていた場面に遭遇したとします。
そのとき、あなたなら何といいますか?
「何をしているの。すぐにやめなさい」と、すぐさまクレヨンを取り上げるなら、それは「怒る」になります。
一方、「お絵描きをしているの?でも、絵は壁に描くものではないので、画用紙に描いたらどうかな?」
この言い方が「叱る」です。
怒りを鎮める技術「カウントバック」を
では、実際に怒りの感情を鎮める技術をご紹介しましょう。
いちばん習慣にしやすいのが、怒りを感じたら6秒数える「カウントバック」という方法です。
「6秒」とは、怒りのマックスの長さ。怒りの頂点は6秒で達し、その後、鎮静化していくのです。
そのため、この6秒の間に「何かをいう」「何かをする」などの「反射」をしてはいけない、と瀬戸口さんはいいます。
たとえば、子どもに何度注意しても片づけない……。「もう限界!」と思った瞬間、カウントバックを始めます。
やり方は簡単。大きな数字から、等間隔で一定の数字を引いていくだけ。たとえば、100から始めて、97、94、91……という風に。
この6秒をやり過ごすことで、最悪の事態を回避できるのです。