子ども手帳をつかうときの“親のNG行動”とは

――子ども手帳を子どもに与える際に、親がやってはいけないことはありますか?

石田「まず、『やりなさい!』と指示してしまうのはダメですね。その時点で子どもの自主性を育てようとしていないので。

子ども手帳は、毎日の子どものやるべきことを習慣化させるツールであって、親が子どもを管理するツールではありません。やるもやらないも子ども次第なんですよ。

あとは、『勉強しない子には「1冊の手帳」を与えよう!』の本をそのまま子どもに与えてしまうことですかね(笑)

時々そのように子どもに渡してしまう方がいるのですが、何しろ、「勉強しない子には」と銘打ってしまっているので、これを子ども本人が見たらやる気をなくしてしまいますよね。

見せるとしたら、他の子がどのように使っているか?というサンプルのページを見せるくらいに留めておくべきです。」

――確かに、「自分は勉強しない子だと思われているんだ……」とショックを受けてしまいそうです…。親としては、子どもが手帳に飽きてしまったり、やり残しが多い場合などの対処も気になるところです。

石田「そうですね…あえていうならば、『何もしない』ということでしょうか?先ほども言ったように、子ども手帳をやるもやらないも子ども次第なんです。

やるべきことをやらなかった、という気まずさは、実は本人が一番分かっているんですよ。

そう言った時、当然子どもはきっと親から何か小言を言われるだろうと予測しているのですが、そこであえて何も言わないのがポイントです。子どもの期待を逆に意味で裏切るんですね。

人間って、何も言われないことが一番怖いんですよ。

減点することはしないで、あくまで加点方式で手帳を使っていくことが大切です。

ことあるごとにやらなかったら何ポイントマイナス、などの減点方式を行なってしまうと、減点されないように行動するようになるため、本来のやるべきことをやらなければいけない理由から外れてきてしまいますからね。

――大人でもまずいミスをしたときに、何も指摘されないと逆に何を思われているんだろうとハラハラしてしまうことがありますよね。ちなみに、ウソをついて赤ペンで項目を消すなどの行動があった場合はどうすべきでしょうか?

石田「まず、『ウソをついたら一週間分のポイントがなくなる』などのペナルティを事前に決めておくべきです。

ただ、この場合、『今までのポイントがすべてなくなる』など、取り返すハードルが高すぎるペナルティは避けてあげてください。それでは再起の道が閉ざされて、子どものやる気を削いでしまいますから。

そして大事なのは、ウソをつくなどの行為があった場合には、事前に決めたペナルティを必ず実行すること。

『決めたらやる』ということを親自身が実行することによって、子ども手帳による行動の習慣化だけではなく、『犯罪など、決められたルールを破った場合には罰が設けられている、そしてその罰は必ず実行される』という社会の仕組みを自然と理解することができるようになります。

行動の習慣化だけではなく、使っていくことで子どものとって学びが多いのも、子ども手帳の特徴ですね。」

今回インタビューした石田勝紀さんの著書『勉強しない子には「1冊の手帳」を与えよう!』は、今まで多くの人が行なってきた子どもに対するアプローチを覆す、目から鱗な方法が満載!

全然勉強に対するやる気を出してくれない…なんて子どもへの声がけやアプローチに迷っているママに、ぜひ手にとってほしい一冊です。

子ども手帳を使うことで実感する子どもの瞬く変化に、子ども自身はもちろん、ママも嬉しい驚きを得られるはず!

ライター&エディター。マーケティング、広告関係の職種を経て、出産をきっかけにライターに。現在は女性向けや子育て関連等のwebメディアでライター、エディターとして活動し、2歳児のマイペースな息子にのんびり育児を実践中。猫と焼肉とビールをこよなく愛するテンプレート小市民。

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