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感性が豊かになる
窓の外は雨…。
この光景を目にしたとき、豊かな語彙を持っている子どもは次のように感じます。
・「雨がしとしと降っている」
・「雨がパラパラ降っている」
・「雨がザーザー降っている」
・「土砂降りだ」
貧弱な語彙の子は、単に「雨が降っている」となります。
また、有名なアンデルセン童話の“マッチ売りの少女”には次のような文章があります。
少女の小さな両手は冷たさのためにもうかじかんでおりました。出典(マッチ売りの少女(ハンス・クリスチャン・アンデルセン作/結城浩訳)
ひらひらと舞い降りる雪が少女の長くて金色の髪を覆いました。出典(マッチ売りの少女(ハンス・クリスチャン・アンデルセン作/結城浩訳)
これを読み聞かせてもらった子どもは、同じ雪を見た時も単純に「雪が降っているなあ」だけではなく、さまざまに感じているかもしれませんね。
キレなくなる
まだ1歳くらいの子どもは自分の思いをうまく言葉に出せないので、友達が持っている玩具が欲しいとき「貸して」「ちょうだい」の言葉を出すよりも、手っ取り早く“歯”という武器を使って噛みつくことがあります。
でも、この噛みつきは3歳を過ぎて言葉を操れるようになってくると、自然消滅します。4歳を過ぎても噛みつく子はいません。
自分のイライラや怒りなどの気持ちの処理が、言葉が豊かになることによってコントロールできるようになるのですね。
でも、豊かな言語表現、緻密な語彙を持つことなく「死ね、消えろ、うざい」などの貧弱な語彙しかない子どもは思春期以降、噛みつきはありませんが、キレやすくなるかもしれません。
高い学力が付く
「3人の子どもに2個ずつ飴を配りました。まだ、1個余っています、飴は何個あったのでしょう」という文章題。
「3×2」のかけ算を知らなくても、文章を読んでイメージ出来る子は5歳でも「2個と2個と2個に分けても、まだ1個余っているから、元々7個あったんだ」と答えられます。
実は、算数の力は計算力だけではなく「どうやって解くか」の立式力。つまり文章を読み取って情景を想像する力が重要なのです。“読みとる力=読解力”です。つまり国語力のない子どもは3年生以降、学力が低空飛行してしまいます。
算数以外でも、全ての教科は文章を読むことから始まります。そして、読書をする子どもは読解力が育ち、国語力があります。
幼児自ら読書はしませんが、ママの読み聞かせはそのスタートです。幼い頃に沢山の本を読んでもらった子は自然に本が好きになりますから、小学生になって自分で読めるようになると、読書をするようになります。