「人生を変える体験」というものは、人によりさまざまだと思います。
例えば、旅先での素晴らしい経験や、誰か特別な人との出会いなど。
私にとって「人生を変える体験」は、ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』を見たことでした。
『塔の上のラプンツェル』が、2020年5月1日(金)21:00〜日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」にて、本編ノーカットで放送されます。
ディズニーアニメーションの中で、記念すべき長編映画50作目の作品です。
そんなこの映画に心を震わされ、ラプンツェルのおかげで人生がより良い方向に変わった私から、今回の放送に合わせて、『塔の上のラプンツェル』の心が震えるシーンを10個紹介します。
若干宗教じみている気もしますが、オタクってそんなもんですよね。
塔から飛び出し、未知なる世界を愛した女の子
18年間、塔の中だけで過ごしてきたラプンツェル。
一年の間で一度だけ、自分の誕生日の夜にしか見ることができない空の灯りを見に行くために、突然やってきた大泥棒フリン・ライダーと共に、ついに塔から出て自分の夢を叶える冒険に出かけます。
私は、ラプンツェルが塔の外に出るため「自由への扉(リプライズ2)」を歌うシーンが、この映画のなかで一番好きです。
なぜなら、この時のラプンツェルの行動が、私の人生を大きく変えたからです。
歌詞の中で、「すべてがとても大きく見えるの 外の世界不安なの。この塔に残ることもできる でもそう、行くのよ」と、安全で守られた塔の中に残る選択肢を一瞬考えます。
それでも、ラプンツェルは意を決して、高い塔から勢い良く飛び出します。
ゆっくりと足を下ろした先には、触れたこともない草花。
吹き抜ける風に、冷たく流れる小川、まっすぐに走ることのできる大地。
衝撃的でした。
自分が今まで過ごしてきた、安心安全な世界。
そこから一歩飛び出すだけで、世界はこんなにも変わるものなのか、と。
新しい体験や、未知の世界に飛び込むのに怖気付きそうになった時、私はこのシーンを思い出して、勇気を出して一歩を踏み出すことを選ぶことにしています。
そのおかげで今私は、みなさんにこの文章を届けることが出来ていますし、ラプンツェル役の中川翔子さん、フリン役の畠中洋さんへのインタビューという夢も叶いました。
ラプンツェルが教えてくれた勇気を持って、外の世界に飛び出せば、絶対に何かが変わるのです。
「誰にでも夢はある」という「許し」
塔から出たラプンツェルとフリンは、「かわいいアヒルの子」という酒場に立ち寄ります。
そこでフリンは、荒くれ者たちを見せてラプンツェルを怯えさせるつもりでしたが、逆にフリンが捕まりそうになります。
荒くれ者たちに殴られそうになるフリンを助けるため、ラプンツェルは彼らに「優しい心を思い出して! あなたたちは夢を持ったことはないの!? 」と力強く語りかけます。
そんなラプンツェルの純粋な心に触れた荒くれ者たちが、自分にも夢があった、と歌い始めるのが「誰にでも夢はある」です。
この歌で、自分の夢を語るのは、いかにも強面で、屈強な、近寄りがたいイメージの人物ばかり。
ですが彼らは高らかに、自分の夢を歌い上げます。
この時、この場所にいる彼らは、性別も年齢もバラバラですが「夢」があるという共通点があります。
「誰でも夢を見る だから俺たちは同じ仲間さ」という歌詞のように、仲間になるのに難しい理由なんて必要ありません。
そしてこの歌は、私にとっては「許し」の意味がありました。
片手がフックのどう見ても悪者の大男がピアニストの夢を追ったっていいんです。
足が強烈に臭くても、いつか恋がしたいと夢を見てもいいんです。
誰だって、どんな夢を見てもいいんですよ。
夢を追いかけていけば、理解されないことも、否定されることもあるかもしれません。
でもこの歌だけは、夢を追うことを許してくれます。
だって、「誰にでも夢はある」のですから。