免疫機能を高めたり、胃がんの原因となるピロリ菌を減少させたり、老化防止に働きかける、優れものの「乳酸菌」。

機能性食品が人気の昨今、市場には乳酸菌入りのチョコレートやタブレット、スナック菓子など、たくさんの商品が売られています。

しかし、それらばかり食べていればカロリーも気になるところ。

今回は、乳酸菌をもっと手軽に、毎日の食事から摂る方法について、管理栄養士の筆者がご紹介します。

そもそも乳酸菌って何?

腸は免疫に関わる多くのホルモンを作る場所で、腸内環境が整っていることで免疫バランスが正常に働いたり、食べた栄養分が効率的に吸収されたりと、体調管理に腸内環境を整えるのは必須といっても過言ではありません。

さらに、腸内環境を整えることで、肌に必要な栄養分が届きやすく、体内も肌も美しくすることができます。

そんな腸内にはビフィズス菌が多く存在していますが、そのビフィズス菌の働きを助けて腸内環境を整えるのが“乳酸菌”。私たちの腸内にすみつくことができ、腸内環境を整え体に有益な働きをする“善玉菌”でもあります。

乳酸菌というのは糖分が分解されて作られる菌の総称で、なんと200種類以上もあり、「お腹の調子を整える食品」ということで、トクホとして認可もされています。

乳酸菌が多い身近な食べ物って?

ヨーグルトに含まれていることは有名ですが、チーズやぬか漬け、キムチ、塩麹、さらに馴染み深い醤油や味噌などの発酵食品にも多く含まれています。

そして、大豆、タマネギ、ゴボウ、アスパラガス、バナナ、はちみつなどには、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖が多く含まれているので、これらも積極的に摂りたい食品。

効率的な乳酸菌食品の摂り方

乳酸菌は生きている菌なので、強酸が分泌される胃は強敵となります。空腹のときに食べれば、胃酸によって乳酸菌がダメージを受けることもあります。効率的に摂るのであれば、食後がオススメです。

また、私たちの細胞は就寝後30分〜1時間をピークに再生・修復されるので、寝る前に乳酸菌を摂っていると、効率的に再生・修復の栄養源となります。

それを考慮すると、夕食後〜就寝前に食べるのがオススメです。