5.他のことに気をそらそうとする
- 「週末は久しぶりに旅行だし、それまでがんばろうよ」
- 「そうだ、今度新しいゲームソフト買いに行こうか」
このように他の楽しいことに子どもの気持ちをそらせば、子どもの気持ちも明るく前向きに切り替わりそうですよね。
確かにその一瞬は明るい表情を見せてくれるかもしれませんが、子どもの心の奥底にはモヤモヤした感情はまだ残ったままです。
時間が経つと、また暗い表情を見せたり、ネガティブなことを口にするようになるでしょう。
子どもの話を聴くことで、子どもの心は自然と上向きになる
子どもが親にネガティブな感情を打ち明けてくるのは、甘えからくる行動の一つです。親に甘えを正面から受け止めてもらえると、子どもは安心します。
そして、ネガティブな感情をきちんと吐き出すことができると、子どもの心は自然と上向きになっていきます。
子どもが憂鬱そうにしていると、親としては「なんとかしなければ!」と焦ってアレコレ言ってしまいたくなりますが、まず一番大切にして欲しいのは、“子どもの話を聴いて感情を受け入れる”ことです。
子「はあ。学校に行くの嫌だなあ…」
親「そうなんだ、学校に行くの嫌な気持ちなんだ」
子「うん。なんか勉強難しいし、嫌いなヤツと同じクラスになっちゃったし…」
親「そうかあ。勉強、難しいんだ〜。嫌いな友達と同じクラスになっちゃったんだね」
子「あいつ、僕が答え間違えるとバカにして笑ってくるんだ。すごい腹立つ!アイツのせいで学校が楽しくない」
親「それは腹が立つよねえ」
このように聴いて受け止めていくと、親がアレコレ言ったり何かしてあげなくても、そのうち子どもの方から、
「まあ、でも、負けてられないな。漢字は僕の方が得意だから、明日の小テストで見返してやろう!」
と言い出し、自分で問題解決に向けて歩んでいくというのは、実はよくある話なのです。
子どもの話に口出しをせず聴くというのは、親にとってはかなり難易度の高い、忍耐力が試されるものです。
しかし、本当にそれができたとき、「子どもには自分で自分の問題を解決できる強さがある」ということに気づくはずです。親子の絆も強くなるでしょう。
まずは、「今日は1時間は何も口出ししないで聴こう」と時間を決めて、子どもと向き合ってみて下さい。