意外と難しい、働く妊婦の「カラダ優先」

思い返せば妊娠6ヶ月ごろ、産休に入る2ヶ月ちょっと前。

上司に「お休みに入る前にやっていってね(にっこり)」と、リニューアルする媒体の特集記事(結構な大仕事)を担当するように言い渡されました。

このタイミングでマジか…と思った反面、「自分に任される」ことの喜びと責任感を感じ、企画に思いを巡らしている「この仕事が好きな自分」がいました。

 

突然の出血にアセった朝

出血したのは連日の取材がスタートした3日目の朝。

この頃は、夜にかけてお腹が張る→寝る→朝お腹がゆるむというサイクルだったのに、出血した日は朝からお腹がパンパン。

起き抜けに入ったトイレで、トイレットペーパーにうっすらと滲んだ血を目撃した瞬間、真っ先に思い浮かんだのは、正直、翌日までびっしり入っていた取材のこと。

しばらくトイレでそのまま固まって、いやでもこの時期に出血っておかしいでしょと不安になり、「自分が後悔をしないのはどっちか」を考えて、とにかく病院に行こうと思い至りました。

外せない仕事へのプレッシャーと同時に、正直、怖かったです。

自分の行動次第で、お腹の中の人の命に関わるということが。

 

病院? or 仕事? 働く母の迷いは続く

総合病院の予約外診療だし、正午スタートの取材とか絶対間に合わない…と思っていたので、現場までタクシーをかっ飛ばせば間に合う時間に終了したのは奇跡です(多分)。

そんなわけで上司は、朝っぱらから、代わりに取材してくれる人を探し、企画趣旨やら撮影プランやらもろもろの引き継ぎをするという手間が増えた上に、それが無になるという結果に。

本当にご迷惑をおかけしたワケで、とっても恐縮する思いだったのですが、電話越しに聞いた上司の開口一番のセリフはちょっと衝撃的でした(笑)。

おお、心配はされていなかった、というのはさておき(もうそれはイイや笑)、とにかく遅れてでも現場に行かなくちゃ!と思っていたので、診察結果が「無理をしなければ大丈夫」だったとはいえ、「あの時、必死の思いで取材先に行ったのは、本当に正解だったのかな」と今でもふと考えることがあります。

「フォローし終えた上司の労力」と「同僚に余計な仕事を増やさずに済んだ」という対極の面に加え、

「任された責任感」や「やりたい」と思う自分の気持ちと、「ぶっちゃけ仕事って代わりがきく」「母の無理は子に直結」という現実。

この、「自分の行動が別の人間にモロに影響する」「時には命に関わる」という経験は私にとって初めてで、これは、チビが一丁前に自分の世話ができる年齢に成長するまで続くんですよね。

出産を機に自分の生活サイクルや仕事の環境を大幅に見直してきた私にとって、この時がまさにそのスタートラインに立った瞬間でした。

今でも迷った時は必ず、「自分が後悔をしないのはどっちか」を考えて、その答えを大事にするようにしています。

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