山本正之、少年少女合唱団みずうみ『ヤッターマンの歌』(『ヤッターマン』)

こちらも、説明不要の名曲ですね。タイムボカンシリーズ第二弾にして、大ヒット作、続編やスピンオフ作、そして実写映画化と数々の派生作品も生み出した国民的アニメ『ヤッターマン』。その冒頭を飾る『ヤッターマンの歌』です。

フリーキーかつトボけたユーモアが光る歌詞と、キャッチーなメロディを持つこの曲は、数あるタイムボカン主題歌の中でも特に有名で、多くの人に愛される楽曲となっています。

様々なアーティストにカヴァーされている曲でもありますが、やはり、山本正之さんが歌うこのオリジナルバージョンこそが、最高であり究極ではないかと思います。

この後も、タイムボカンシリーズを筆頭に、アニメ作品の主題歌や音楽を担当し、アニメ作曲家としても大活躍をされる山本さんですが、その音楽的才能と作家性を如実に感じることができる、まさに珠玉の名曲です。

トッシュ『ヤットデタマンの歌』(『ヤットデタマン』)

シリーズの原点である『タイムボカン』と知名度ナンバーワンの『ヤットデタマン』を別格とすると、数あるタイムボカンシリーズの主題歌の中から何を名曲とするかは、選者の世代によって大きく回答が異なるかと思います。

しかしながら、その中でも『ヤットデタマン』のオープニング主題歌である『ヤットデタマンの歌』は、「名曲」の賛辞を送るに値する優れた楽曲です。

『ヤットデタマン』自体が「男女ペアによるヒーロー像から、男性ヒーローが単体で活躍する物語への移行」「スーパーロボットを思わせる人型巨大ロボの登場」「シリーズの影の主役である三悪人のキャラデザインを大きく変更」といった従来のシリーズに囚われない新機軸を多く盛り込んだ作品ですが、その主題歌もオーケストラではなくバンドサウンドが使用されるなど新たな試みが導入されています。

ちなみに、この曲を歌っているバンド、トッシュでヴォーカルを務めていたのは、東映の『百獣戦隊ガオレンジャー』の主題歌『ガオレンジャー吼えろ!!』や数多くの挿入歌の歌唱、そしてシリーズへの客演で特撮ファンにはお馴染みのシンガー、俳優の山形ユキオさんです。

吉田よしみ『大ちゃん数え唄』(『いなかっぺ大将』)

多くのメジャーシンガーや著名な音楽クリエイターが参加しているタツノコアニソンですが、この『大ちゃん数え唄』は、歌っていたご本人が後に有名歌手になったことで知られる楽曲です。

その有名歌手とは、演歌歌手の天童よしみさん。この曲で、クレジットされている「吉田よしみ」は、天童さんがデビュー当初に使用していた芸名なのです(ちなみに、当時の年齢は13歳)。

懐かしのアニソンを特集したバラエティ番組などでも、しばしば取り上げられるトリビアルなトピックですが、大御所演歌歌手の出発点にあたる楽曲がタツノコアニメの主題歌というのは、やはりとてもおもしろいポイントです。

コブシの効いた演歌的な歌唱や、「数え歌」という楽曲形式は、如何にもこの時代のアニソンならでは。まさに、"古き良き昭和のアニソン"を体現する一曲だと思います。