HARRY『ミッドナイト・サブマリン』(『未来警察ウラシマン』)

『ミッドナイト・サブマリン』は、1983年に放映されたSFアニメ『未来警察ウラシマン』のオープニング主題歌。ロックな曲調が特色で、昭和アニソンの名曲としても、その名前が挙がることの多いナンバーです。

歌唱を担当しているHARRYは、特撮ヒーロードラマ『ウルトラマン80』の主題歌を歌っていたロックバンド、TALIZMAN(タリスマン)の元ヴォーカルである木村昇さんの別名義。TALIZMANの諸作品と同様に、この曲も80年代の日本語ロックが持つ色気と音楽的魅力が存分に詰まった楽曲です。

参加ヴォーカリストの豪華さに加えて、こうした大人びた楽曲や様々な曲調のナンバーが揃っているところも、タツノコアニソンの大きな魅力といえます。

JAM Project『SOULTAKER』(『The Soul Taker ~魂狩~』)

影山ヒロノブさんや遠藤正明さん、松本梨香さんなど、有名アニソンシンガーが集結した豪華プロジェクト、JAM Project。ユニットの編成自体がゴージャスなわけですが、ジャムプロも過去にタツノコアニメの主題歌を担当しています。

ジャムプロにとって四枚目のシングル曲である『SOULTAKER』は、2001年にWOWOWで放映された『The Soul Taker ~魂狩~』のオープニング主題歌として使用された楽曲です。

ドリームプロジェクトであるジャムプロらしい分厚いヴォーカルに、ハードロック調のバックサウンドがミックスされた、熱さと力強さが感じられるこの曲。

当時のフルメンバーが総集結した点や、ファン人気の高さから、このユニットの活動初期を代表曲するナンバーとなっています。

ちなみに、『The Soul Taker ~魂狩~』は、作中に登場する女性キャラクター、中原小麦を主役とした、どうかしちゃっているレベルでハイテンションなスピンオフ『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』を生み出したことでも、アニメファンに知られる作品です。更に、監督は、その後『さよなら絶望先生』や『魔法少女まどか☆マギカ』などの大ヒット作を世に送り出す新房昭之さんというのもポイントです。

酒井美紀 with レッド・ドルフィンズ『ハートの森へつれてって』(『白雪姫の伝説』)

タツノコプロは、90年代に入ると『ロビンフッドの大冒険』『白雪姫の伝説』『シンデレラ物語』と、童話や児童文学を原作としたファンタジーアニメを発表するのですが、その中でも特にオススメしたい楽曲が、『白雪姫の伝説』のオープニング主題歌『ハートの森へつれてって』です。

この歌を歌っているのは、今では有名女優として知られる酒井美紀さん。岩井俊二監督の『Love Letters』や当時、若者に大人気だったテレビドラマ『白線流し』で、女優として地位と人気を決定的なものにする、その少し前にリリースされています。

90年代のアイドルポップスとしての音楽手魅力に溢れた良曲で、今も色褪せぬ輝きを放っています。当時の音楽シーンを知らない若い人からすると、とても新鮮に聴こえるナンバーではないでしょうか?

先に挙げた天童よしみさんもそうですが、「人に歴史あり」を感じさせてくれる一曲です。