恋愛したいけどできない、結婚したいけど婚活が思うように進まない、失恋から立ち直れないなど、恋愛に関する悩みは人それぞれありますよね。

今回、それらの悶々とした思いが軽くなる「考え方」をご紹介します。その方法が書かれているのが、格闘家の青木真也さん(@a_ok_i)が刊行した『距離思考 曖昧な関係で生きる方法』。

本書の軸となるのは「ファミリー」という在り方。ファミリーとは「一定の距離を取りながらも助け合えて、ベタベタしないけれど薄っぺらくはなく、会いたいときだけ会えばいい曖昧な関係」を指します。

ファミリーという、一定の距離感を取る考え方を知って、恋愛の悩みを軽くしてみませんか。ここでは5つの悩み事例と共に、かろやかに生きるヒントをご紹介します。

恋愛に効く! “ファミリー”の考え方とは?

1: 恋人が欲しいのに、なかなか恋愛ができない

自分としては恋愛モードだけど、思ったように恋愛ができない……。何かしら出会いはあるはずなのに「(いい)出会いはない」と感じてしまう。自分に合う人なんているんだろうかと思い、辛い気持ちになる。

人生にはそんな時期もありますよね。でも、悲観的になる必要はありません。青木さんは著書でこんな言葉を記しています。

「ある程度人生を走ってくると、自分に近い感性の人たちと出会える」

出典(『距離思考』88ページ)

青木さん自身、30代半ばになってようやく、そんな人たちと巡り会ったといいます。自分のやるべきことをコツコツやり続ける姿は、周りから見られているもの。

だから、今は(いい)出会いがないと感じていても、心地よい関係性を築ける相手が、自然発生的に生まれる——そう信じることが大事です。

2: 結婚願望があるけど、婚活が上手くいかない

婚活は就活とは違って、終わりのない活動と言えるかもしれません。数ヶ月で終わる人もいれば、数年取り組んでいる人もいるからです。

ただ、焦れば焦るほど、空回りする……と、先の見えないしんどさ、苦しさを抱えている人もいるかもしれません。

ここで改めて、「私はどうして結婚(法律婚)したいんだろう?」と自問自答するのもありでしょう。自分はなぜ結婚を望んでいるのか、冷静になって考えると、見えてくるものがありそうです。

青木さんは著書で「家族というつながりを信じすぎるな」と書いています。

「家庭生活を円満に維持するには、結婚して夫婦になって、共に暮らすことが当たり前だとされる(中略)でも、その在り方が本当の意味で僕たちを幸せにしているのだろうか」

出典(『距離思考』25ページ)

結婚は単なる交際とは重みが違います。大抵はパートナーだけではなく、その親や親戚もくっついてくる、家同士の関係。婚姻届という1枚の紙がいくつもの縛りを与えるのです。

結婚=幸せな家族、結婚=自分の家族を持つ、というイメージだけではない、その背後に広がる要素も鑑みた上で、自分は本当にその状態を望んでいるのか、再確認する時間を設けてもいいのではないでしょうか。

3: 恋愛で傷ついた経験から立ち直れない

恋愛で傷ついた経験のない人は少なくないと思います。「時が傷を癒してくれる」というように、たしかに時間の経過と共に、傷が治癒していくのは事実。

でも、傷ついた思い出がトラウマになるくらい、極端に辛い感情を抱えている場合は、別の考え方を試みる方がいいかもしれません。

青木さんは著書で、人生においては「山と谷」が両方あるのはいいことだ、と書いています。一言で言うと、山は人生が上手くいっているときで、谷は逆に上手くいっていないときのこと。

「落ちる経験をした人でないと、落ちる苦しみがわからないし、一度、いや何度か落ちたからこそ、山と谷が強調されて人生が際立ってくる」出典(『距離思考』48ページ)

恋愛で傷ついたエピソードは、山と谷で言うなら谷でしょう。傷つく経験はその人に優しさと想像力を与えます。

同じように傷ついた人の痛みがわかるようになるとも言えます。その点で、自分が傷ついた経験を認めることから始めて、その経験を「人生の糧になった」と捉えられたら、マインドが変わりそうですよね。