4: 昔の恋人を引きずっていて、新しい恋へと発展させられない

あの人のことが忘れられない、彼を超えるくらい自分に合う人はもう現れないかもしれない。そんな風に過去に付き合った相手を引きずることもあるでしょう。でも、希望を絶やさないで!

青木さんは著書で「格闘技も人間関係も別れと再会の繰り返し」と綴っています。

「大前提としてあるのは、人間関係は出会いに始まり、別れと再会の繰り返しだということ。だから、どんなに憎んで一度距離を置いた相手であっても、再会したときには握手できる自分でありたい」

出典(『距離思考』158ページ)

別れがあれば、出会いはあります。忘れられない元彼の前にも、別れがあったはずです。そう考えると絶望が希望へと変わっていくのを感じませんか。

5: 恋人がいても、寂しい気持ちになる

恋愛があらゆる寂しさを吹き飛ばしてくれるわけではない——。恋愛を経験したことがある人なら、このことを実感しているのではないでしょうか。

とはいえ、恋人と過ごしているとき、妙に寂しい気持ちになり、耐えられないほどになる……そこまでいくと、自分の在り方を見直す方がいいかもしれません。

青木さんは著書で距離感についてこう説明しています。「ゆっくり、近く、相手との距離を詰めよう」と。これは言い換えると、油断せずに、遠めから少しずつ近づいていくことを指します。

「仕事でもプライベートでも、人との関係でストレスを溜めたり、何か間違えてしまったりするのはすべて、相手との距離感を見誤ることが原因だ」

「それぞれが心地よいと感じる距離を飛び越えて、間合いが近くなると、やっぱり違和感をおぼえるし、気持ちいいとは思えなくなる」

出典(『距離思考』151ページ)

自分は相手にもっと近づきたい、でも相手はもう少し距離を置くことを望んでいる。例えば、そんなズレが自分にストレスのタネになっている可能性もあります。

恋愛の悩みは、もう少し規模を大きくして言うと、人間関係に関する悩みです。

それらの鬱々とした感情は、青木さんの本で説かれている考え方が、少しずつあるいはきれいに吹き飛ばしてくれるかもしれません。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。