映画『ゴリラのアイヴァン』がディズニー公式動画配信サービス「ディズニープラス」にて2020年9月11日(金)に独占配信。
ディズニーが描く実話を基にした動物と人間の物語をレビュー。
あらすじ
舞台は、郊外にあるショッピングモールの小さなサーカス。
そこで飼われている400ポンド(約180kg)のシルバーバックゴリラのアイヴァンは、年老いたゾウのステラや野良犬のボブたちと仲良く暮らしていた。
アイヴァンの仕事は、大きな体から出るパワフルな雄叫びで観客を驚かせて、喜ばせること。
でも実際のアイヴァンはその外見とは裏腹に、優しく愛嬌のある可愛らしい魅力の持ち主だった。
そんなある日、彼らの新たな仲間としてルビーという名前の赤ちゃんゾウがやって来る。
どうやら野生の家族と無理矢理に引き離され、人の手に渡ったらしい。
小さい頃から人間の手で育てられ、自らのルーツが曖昧なアイヴァンは、ルビーと交流を深めていくうちに、はるか遠いジャングルで過ごした日々の微かな記憶を蘇らせる。
そしてアイヴァンは、自分の想いを表現するために、絵を描き始めるのであった…
「自分はどこから来たのか? そしてどこに行くのだろうか? 」
胸の奥底に眠っていた野生動物としての自我に気づいたアイヴァンは、一度きりの人生を自分の手で切り開こうと立ち上がる。
実話を基にした物語
『ゴリラのアイヴァン』は実話を基にした絵本「世界一幸せなゴリラ、イバン」を実写化した映画。
実話がベースで実写化となればドキュメンタリー風かと思いがちですが、『ゴリラのアイヴァン』は動物たちが会話するなど、ファンタジー作品。
アンジェリーナ・ジョリーなど名優たちが動物の声優を担当し、動物たちの関係性をしっかり表現しています。
監督も「この映画は、ほかでもないディズニーで製作される。つまり、ディズニーらしいトーンでやる必要があった」と語っています。
物語はディズニーらしいファンタジーなトーンで進んでいき、実話を基にした話であることを忘れてしまいそう。
しかし、徐々に史実の深みが物語に加わっていき、心が揺さぶられます。