子どもを習い事や塾に通わせていると、年に数度はある「個人面談」。

面談のお知らせが届くと、「何を言われるのだろうか」「何を聞こうか」など、ちょっとしたソワソワ感に襲われるものです。

個人面談は、習い事や塾での子どもの様子が伝えられたり、習熟度や成績が伝えられたり、家庭側からも質問ができたりする場となっていますが、習い事や塾の運営側と保護者が子どもの成長をサポートするために互いに協力し話し合う、非常に重要な場ともなっています。

しかし、ここ最近個人面談がそういった目的以外にも、運営側のもう1つの目的があって行われていることを認識されているでしょうか。

その目的とは「新たなレッスンに参加してもらう」「新たなセミナーやコースに参加してもらう」というものですが、少子化であれば分からないでもありません。

そういった運営側の目的もある個人面談ですが、家庭からは誰が参加しているでしょうか。

ほとんどの家庭が「母親」ですよね。

「お母様が参加してください」とはお知らせ文のどこにも書かれていないのに、なぜ母親ばかりが参加するのか。それは、家庭における子どもの教育担当が、「母親」であることが多いからです。

しかし、元塾講師であるYさんは「習い事や塾の面談は母親ではなく、出来る限り父親が参加した方が良い」と言います。それはなぜでしょうか。

今回は、習い事や塾の個人面談に父親が行った方が良い理由についてお伝えします。

親の思惑、塾の思惑、それぞれに違う中行われる個人面談の実情

子どもには、何不自由なく最高の教育を受けさせたい、とはどこの親も思うところですが、給料が上がらない、ボーナスは出ない、さらにはリストラの恐怖に怯える親たちの現状を考えれば、やむを得ず子どもに我慢してもらう必要性も出てくるでしょう。

「出来る限りのことはしてあげたいが、必要最低限に留めたい」というのが親の本音なのです。

そんな状況に追い打ちをかけるかのように、「少子化問題」は塾の運営にとって重く圧し掛かっています。

生き残りをかけ、日々の営業努力が必須となっており、新規生徒の募集に力を入れることはもちろんのこと、既存の生徒に対しての新しいレッスンや、新しい講座などへの勧誘も欠かすことはできません。

それぞれ両者には違った思惑がある中行われる個人面談は、新たな講習やコースへの参加をめぐって駆け引きの場となっていることもあると、Yさんは言います。