「自分で産んだ」実感を強めるには?

長かった「いきむの禁止」タイムから「さぁいきんで!」タイムに突入し、いざ出産のとき!

ずっと「マテ」を食らっていたわんこのごとく、ガルガルガル…! とそれはもう全力でいきませていただいたワケですが、ついさっきまで、すごくドライな感じだった担当の女医さんが、お産になった途端、めっちゃ褒めてくれたんです。

それはもう、事あるごとに「上手!」と持ち上げてくれるので、「マジか!」と嬉しくなって、さらに上手にイキもうとテンションが上がるワケですが、あまりにも褒め倒されるので、途中から「ホントに?」と疑心暗鬼になりました(笑)。

そんな最中、「お産は目を開けてするもの」と聞いていたので、目は開けていたものの、視点は定まっていなかったんですね。

それを、足元にいてくれたテキパキ系の助産師さんが、生まれる直前、視線を誘導してくれたんです。

完全に自分のオマタが見えるような状態ではなかったですが、するっとナニカが自分の体外に出て行く感覚と、その瞬間に先生の手の中にナニカが出てきた様子が見て取れて、「あ、生まれた」「自分で産んだ」「自分の子だ」という確かな実感が、強烈に残りました。

ボヤんとどこかを見るでもなしに見ている(目はあいていても視覚が死んでる)状態より、視覚・聴覚、そして自分の感触が全て合わさったから、強烈に残ったのかな、と思います。

「自分の子だ」という強烈な実感は、カンガルーケアで初めてわが子を抱いた時、病室で二人っきりになった時、じわじわと心に浸透していくようで、不安に思っていた、自分の「子ども嫌い」だった部分を払拭するのには十分でした。

すんなり、わが子の存在を受け入れられたというか、母になる自分を受け入れられたというか。なんか言葉にすると大げさな感じもしますけどね(笑)。

そんなワケで、元々子ども嫌いで、産後の母性に不安を感じている妊婦さんには、「そろそろ生まれますよ」って声がかかったら、ぜひ、自分の足の間に(多少視界が遮られていても)視線を固定してみることをおすすめします!

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