防災準備のポイント

続いて、防災準備を行う際のポイントを教えていただきました。

防災準備の目的は「命を守り、生き抜くこと」

高木「『防災=防災リュックの準備』と思いがちですが、命を守り、生き抜くことが先決です。

少しでも家を安全な場所にしたり、ここで災害が起きたらどうなるか?と想像したりして、防災意識を高めておきましょう!」

家族一人一人に何が必要かを知る

高木「自分たちは、何をどのくらい必要かを知りましょう。一人ひとり、必要なものは違います。

乳幼児・発達障がい・身体障がい・食物アレルギー・外国人・持病があるなどで、特別なものが必要な場合は、医師や専門家と相談しながら災害時の備えを。

よく防災セットとして販売されているものもありますが、それを購入して終わり、ではなく、一人一人に合わせてカスタマイズすることが大切です」

防災グッズ・食品を一度は使ってみる

高木「備えた防災グッズや食品は、必ず一度は、災害が起きる前に使ってみてください。

使いにくいもの、美味しくないものは他のものに変えることができますし、被災時にも使い方がわからなくて慌てることもなくなります」

子どもと一緒に用意する

高木「避難するための防災リュックも、家の中で生活するための備蓄品も、親だけが管理するのではなく、お子さんと一緒に家族で用意して、備えることが大切です。

家族みんなが、何がどこにあるかを知ることも防災の一歩です。

お子さんにとっても小さな頃から備えることが当たり前になる習慣をつくることで、大人になっても防災を続けていく土台になります。

世界でも有数な災害大国日本。私たち以上に、子どもたちのほうが被災する可能性は高いのですから」

防災準備で手薄になりがちなこと

できていると思っても、実は手薄になっているところもあるかも!

被災してから不足に気付いて後悔する前に、どんなことに注意すれば良いか、高木さんにアドバイスいただきました。

トイレの備えも忘れずに

高木「食べ物は我慢できてもトイレは我慢できません。トイレの備えが必要です。

個人差がありますが、1人1日、7回程度トイレにいきます。1週間ですと約50回です。3人家族の場合は150回分が最低限必要です。

いろんなトイレの方法がありますが、おすすめは『携帯トイレ』を使用することです。災害時はごみ収集もすぐ来ないかもしれません。しばらく汚物を家庭で保管することを思えば、消臭袋も必要です」