同時並行しやすいのがアプリの特徴。「キープさん」になっている可能性も

「一回目のデートの後、LINEで会話をしても、それから『じゃあ、次はいつ会う?』みたいな話になりません。『今日◯◯したよー』『ただいまー』みたいな、“俺通信”しか来ません。

こちらから『次は焼肉行きたいなー』『あの映画観た?』みたいな、軽めな提案をしても、『いいね』とか『あの映画気になってるんだよねー』みたいな返事は来るんですけど。これって、どういうことですかね」(27歳/女性/メーカー)

初回デート後、LINEのやりとりは続く。でも、具体的なデートの誘いまでは来ない。これはなぜなのか。男性にも意見を聞いてみました。

「その男性は、アプリで知り合って、実際に会って、LINEでやりとりしている女性が何人かいて、彼女のことも“キープ”してるんじゃないでしょうか。

全員と二回目のデートをする時間は正直ない。でも、一回目に会って、悪くなかったから、一応つながりは持っておくか、みたいな感覚なのではと想像します。僕もそういう相手には次の予定の具体的な提案はしないですが、一応LINEでは軽めのやりとりをしておく、という対応をしています」(29歳/男性/経営者)

確かに、本当に会いたい相手、本命候補であれば、直球を投げてくるはず。また、女性側からのジャブに対し、「じゃあ、◯日はどう?」と具体的な日程を送ってくるはず。男性に、これといった決め手を感じさせなかったため、「即二回目のデート」とはならなかったのだと推察されます。

この場合は「縁がなかった」と考えるか、彼のことが気になり、二回目につなげたいなら、このままやりとりをゆるく続けるか、といった方法をとるのが良さそうです。

相手に質問をしすぎるあまり、自分の情報がほとんど伝わっていない

「数々のアプリを各1〜2カ月使ってみて、一回目のデートに至る相手は確かにいます。でも、自分から二回目を提案したり、相手から二回目の申し出があったりするケースは、ほとんどありません。

たくさん会っていて、もう少し二回目があっても良さそうなのに、いったいなぜなんでしょうか。デート中は相手にしっかり質問をしていて、相手に興味があるように見せているんですが」(31歳/女性/ライター)

こちらは筆者自身のリアルな問いです(笑)。ライターという、他者にインタビューをすることが多い仕事柄、会った男性にはけっこう質問を振っています。

人は自分に興味のある相手に興味を持つ、心を開く、という法則もあるため、とにかく質問。「私はあなたに興味を持ってます」と伝わっているだろうし、相手も嫌な気持ちにはならないはず。そうやって“現場”をこなしているのになかなかご縁はない。そんな状況が続いています。

この問いをアプリを通じて出会った男性に、そのままぶつけてみたことがあります。すると、こんな答えが返ってきました。

「質問をしすぎなんだと思います(笑)。実際、僕も今日いろいろなことを聞いてもらって、気を使われているんだなと感じました。聞いてもらえるのは嬉しいし、自分に興味を持ってくれているのかな、とは思います。

ただ、僕のほうがしゃべりすぎたことになって、デートが終わった後、『あれ、イケダさんのことほとんど知らない。どんな人だったんだ?』と思いそうです。というのも、質問をしすぎていて、自分の情報をほとんど伝えていないから」(29歳/男性/IT)

どうやら、質問しすぎると、相手に対し自分の情報がほとんど伝わっていない、という結果になるようです。

そのため、二回目のデートに誘う・誘わない以前に、一回目のデートで会ったはずなのに、相手のことがわからない、どんな人か知らないということになるのだとか。それは、二回目につながらないはずです。会話もバランス感覚が重要です。

二回目のデートにつながらない人には、やはりそれなりの原因があります。もちろん会ってみてイメージと違った、好みじゃなかった、という理由で二回目に到らないのであれば仕方がないですが、改善できる点もあります。

自分から思いきって誘ってみたり、相手に興味を持ってもらえるような情報もちらっと開示したり……これまでしてこなかった行動を取り入れてみると良いかもしれません。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。