ネットショッピングを利用する前に!確認したいポイント
「新しい生活様式」の実践が推奨される中、インターネット通販の利用者は急増しています。
不要不急の外出を控えるためにも便利なネットでの買い物ですが、「買い物」をすることは、「契約」をすることと同じです。
特に初めて利用するサイトやネットショップ等の場合は、保護者も一緒にしっかり利用条件を確認しましょう。
また、利用前に確認すべきポイントについて次に挙げますので、しっかりと子どもにも伝えましょう。
1. 解約方法や返品方法と、その条件を確認する
返品については事業者が決めた特約(返品特約)に従うことになりますので、品物を購入する際は、事前に返品の可否や返品・交換が可能な場合の条件などを必ず確認しましょう。
サイト上に「返品不可」と記載があっても、注文と違う商品や不良品が届いた場合、交換や返品が可能です。通常、解約や返品ができる期間には期限がありますので必ず規約等で確認しましょう。
2. 代金の支払い方法や支払いの時期、商品が届く時期を確認する
代金前払いの場合、支払い後商品がいつ頃届くのか確認しましょう。後払いの場合、商品受け取り後いつまでに支払うのか確認しておきます。
継続的な購入の場合、2回目以降の商品はいつ頃届くサイクルになっているのか確認しましょう。
3. 一度限りの購入か、継続的な購入か契約内容を確認する
継続して購入するタイプの場合、途中解約の条件を確認しましょう。
「重要事項」は小さい文字で記載されていることがありますが、見落とさないように注意しましょう。
子どもの「ネットショッピングのトラブル」を防ぐために
「ポイント還元!」「今なら初回無料!」など、ネットは購買意欲をそそるメッセージであふれています。
子どもが後先考えずにポチっと購入ボタンを押してしまう前に、保護者としてやっておきたいことがあります。
子どものインターネット利用状況を把握できるようにしておく
子どもがネットを無制限で使い放題の状態にならないように、保護者がデジタル機器の設定環境を整え、フィルタリング機能を活用するなど、必要に応じて子どもの利用範囲に制限をかけておきましょう。
クレジットカード情報の管理を徹底する
子ども自身はスマホを触っているだけで、紐づいているクレジットカードを利用しているという実感がないままオンラインゲームに課金してしまうケースが多いようです。
クレジット情報を勝手に使われないよう、保護者がパスワード管理などを徹底した上で、クレジットカードを利用することは、後でお金を払う義務が発生することをしっかりと伝えておきましょう。
家庭内でネット利用のルールを話し合う
「ネットショッピングを利用したいときは事前に相談の上、信用できる取引先か保護者と一緒に確認すること」など、家庭でのルールを決めましょう。
必ずしもルール通りにいかない場合もありますが、子どもの意見も取り入れつつ、性格や成長過程に応じて、定期的にルールの内容を見直しましょう。
ただし、うかつに個人情報を出さない等、ネットのリスクに関わることについては重ねて注意喚起していきましょう。
息子が6歳の頃、友人たちが遊びに来て大騒ぎする中、仰天する出来事がありました。
動画配信サービスのアニメ番組を無料コンテンツの範囲内のつもりで見せていたところ、なんと、いつの間にか一話500円もする有料コンテンツのアニメを見ていたのです。
親同士も話に夢中になり、きちんと設定を確認していなかったことが原因ですが、子どもはリモコンを触っていただけで、まさか自分が何か購入しているとは思ってもいなかったのです。
どこまでが無料でどこからが有料コンテンツになっているか、あらかじめ説明しておくべきだったと反省しました。
どんなに注意していても、子どもがお金のトラブルに巻き込まれたり、困ったりすることがこの先起こらないとは限りません。
そんな時はひとりで悩まず、必ず家族や最寄りの消費生活センターなど、信頼できる窓口にすぐ相談するよう伝えておきましょう。
トラブルを完全に防ぐのは難しいですが、困ったときには躊躇なく、子どもが相談できるような信頼関係を保てるように意識しておくことが、どの家庭においても必要なのではないでしょうか。
先行き不透明な時代をたくましく生きていくために、少々の失敗は糧にしながら、大人も共に学び続ける姿勢を子どもたちに見せられると良いですね。
【執筆者プロフィール】髙柳 万里
キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャルプランナー
金銭教育を受ける機会が全くないまま社会人となっていたことに愕然とし、必要に迫られて平成二十年にFP資格取得。
「創意工夫と試行錯誤」をモットーに、主に親子向け金銭教育や教育費関連について執筆しています。