3:博学なおじさんを慕う理由は「尊敬愛」。でも結婚という現実は「無理」という女性の本音
IT会社で人材育成業務に携わる百合さん(仮名・29歳)は、もともとおじさんが好きではなかったそうです。前職の会社では、50代の社長の愛人に振り込みをさせられるなど、ワンマンなイメージがあったから。でもそんな百合さんの「おじさん嫌い」を払しょくするような出来事が2年前にあったのです。
「会社のお得意さんの企業がブースを出している展示場に行った時のことです。隣の地域活性化ビジネスのブースで、突然年配の女性が転倒したんです。てんかん病を患っているようでした。ブースにいた中年男性が『医療関係者はいませんか』と必死に周囲に声掛けして探したおかげで、女性は助かったんです」
この時に百合さんも中年男性に協力して一緒に医療従事者を探したことで、男性と名刺交換したそうです。男性は地方で仕事をするサラリーマンでした。
「半月ぐらい経ってから、仕事で上京するからと食事に誘われました。それがきっかけで、上京するたびにご馳走してくれました」
男性は44歳、バツイチ。息子の親権は母親にあり、時々面会しているそうです。
「今の仕事を続けることに不安があると打ち明けたら、私の趣味から食育に関する仕事を勧めてくれました。これまであまり考えたことのないジャンルでしたが、食育に関する書籍をプレゼントされ、読んでいるうちに興味が湧いてきたんです」
男性は博学で、会社経営を目標にしていたため「頼もしい」と尊敬をするようになったと話す百合さん。月に一度から月に二度デートするようになり、知り合ってから三か月後に交際を申し込まれたそうです。
「特に嫌いじゃない男性から申し込まれると、オッケーしてしまう優柔不断な私ですが、おじさんとは『付き合いたい』と思うようになっていました」
コロナ前の1年半前に明日香さんは食育関係に転職。彼とは遠距離恋愛だがラブラブな日々だったそうです。コロナになってから県外移動がしにくくなると、自家用車で会いに来てくれたとか。「その情熱が嬉しい」と百合さん。
「でも、子供との面会のことや、将来子供を引き取りたいという話をするようになって…。私と再婚したい気持ちがわかってきたので、彼の結婚のビジョンと私の結婚観は違うとわかり、今年になってから別れました」。
博学で尊敬できて、しかも情熱家の熟年男性に憧れるものの、いざ結婚という現実を突きつけられると引いてしまう。それもおじさん好き女子の本音なのです。
コロナ禍の「おじさん好き女子」の傾向
1.コロナ禍で心共に疲弊。癒してくれるのは若い男性よりも熟年で精神的に大人の男性
2.非正規雇用の女性がコロナ禍で休業、解雇されるなどで心身ともに不安定になり、精神的にも経済的にも安定した熟年男性に寄りかかりたくなった
3.女子力を求める若い男性に悲鳴を上げる一方で、熟年男性は女子力を求め過ぎない。「いてくれるだけで幸せ」という謙虚な熟年男性に胸キュン
4.浮気、二股の若い男性に傷ついたトラウマを克服できたのは、熟年男性の優しさ
5.博学、経済力、リスペクト、3大魅力のおじさんも、いざ結婚となると引いてしまうことも少なくない