楽曲が持つ個性をより深める演出が多数
「Microscope」でライブを再開させると、センター藤吉を中心に円を作ってパフォーマンスを繰り広げる。曲中では藤吉が転がした大玉がほかのメンバーのアクションに連鎖していくという、巨大なステージを使った演出を展開。
シリアスなナンバーから軽やかなポップチューンまで楽曲の幅が広いこともあり、ライブの見せ方や演出のバリエーションに可能性が感じられるのが、櫻坂46の魅力のひとつ。
特に今回のツアーではステージ上のタワーやベランダ、上下降するリフト、アリーナ後方のサブステージやそこへ移動する際に使う電飾付きトロッコ、「思ったよりも寂しくない」でのキャンプファイヤーなど、楽曲が持つ個性をより深める演出が多数用意された。
かと思えば、「偶然の答え」披露前にはバルコニーをひとり歩く藤吉の前で、傘をさした渡邉理佐と2期生の大園玲が華麗なダンスを舞い、「ブルームーンキス」の前には森田がコンテンポラリーダンスを披露。
さらに「それが愛なのね」後には菅井と山﨑がパーカッシブなサウンドと強烈な照明の中、各々の技量の高さを示すペアダンスを見せるなど、パフォーマンス力の高さを改めてアピールする場面も豊富に用意。楽曲中に見せるダンスとはひと味違った、独特の世界観が繰り広げられた。
また、ツアーファイナルとなるさいたまスーパーアリーナ3公演では、最新シングル「流れ弾」収録の新曲「ソニア」を初披露。
1期生の小池美波をセンターに据えた、“櫻エイト”(各フォーメーションで1、2列目に立つメンバー8人)を除くバックスメンバー17人によるパフォーマンスからは『BACKS LIVE!!』などでの経験が大きな自信につながっていることが伝わる、堂々とした歌とダンスを堪能することができた。
櫻坂46の楽曲の中でも特に爽快感の強いこの曲は、今後のライブでも欠かせない1曲になりそうだ。