子どもは親を見て育つもの。親の言動は、子どもの恋愛にも多大な影響を及ぼします。
今回は毒親育ち故にモラハラ男の製造機になってしまった女性から、その背景について詳しくお聞きしました。
お話を伺ったのは、21歳の大学生・結川恵子(仮名)さん。結川さんは「卑屈な性格のせいでいつも彼氏が調子にのってしまう」と言います。一体どうしてそんな悲劇が起きてしまったのでしょうか?
俺様になった彼氏から人として完全に見下される
「私は子どもの頃から母親に、何が悪いのかわからないまま謝罪させられたり立たされ続けたり殴られたりしたせいで、全く自分に自信が持てません。男性は自分とは違う性別なので、無条件で人間としての格が上な気がしてしまいます。それで付き合う男性には下手に出て、何でも言うことを聞いてきました。
いつも『あなたはスゴイ人』という態度で接し、尽くしてしまうのです。その結果、付き合っていくうちに彼氏が段々モラハラ男になっていきました。これまでにお付き合いした人は、4人。中でも、高校3年~大学1年の夏まで付き合っていた彼氏が群を抜いてモラハラでした。
言われたことは、『俺のためにスカートを履け』『他の男の連絡先は全部消せ』『エロ漫画を読んで勉強しろ』『付き合ってやっているんだから俺を楽しませる努力をしろ』など。何を言われても逆らえませんでした。
最終的には『お前が傷付くことを言うのが楽しい』と言われて、さすがに限界を感じ……。その日中にお別れしました。ずっと言いなりになっていたのは、自己肯定感を母親に奪われて、見捨てられる不安が強かったからだと思います。
破局を母親に伝えたとき、事件が勃発しました。
実は彼は高校で成績がよかったので、母親がものすごくお付き合いすることを勧めてきた人。そのため母親は怒り狂い、『全てお前のせい』『可愛げの欠片もない不細工なのに彼氏の言うことひとつ聞けないから振られたのだ』と怒鳴りつけてきたのです。
『振ったのは私だ』と伝えても、『お前とあの子じゃ釣り合うわけないもんな!』と聞く耳を持たず……。それをずっと根に持っていて、新しい彼氏ができても、いつも『お前は好かれていない』『どうせすぐに嫌われる』『相手は本気じゃない』『また捨てられる』などと言われました」