30代40代になっても、このままの2人でいられたら

撮影/奥田耕平

──新聞記者の役割について、劇中で「社会的に弱い立場の人の声を伝えていくこと」というような言葉がありました。お2人はエンターテイメントとつくる人間の役割はなんですかと聞かれたら、どうお答えになりますか。

藤井 辞めないことですね。コロナ以降のこの2年近い期間の中で、改めて僕たちの役割がはっきりしたなという感覚があるんですよ。家にいる時間が増えて、孤独を感じる人も増えた。

そんな人の暗い部分にそっと寄り添ってあげられるエンターテイメントをつくって提供する。辛いときだからこそ、そういうものをちゃんと届けられる1人でいたいと考えるようになりました。

というか、僕にはそれしかできない。だから、続ける。決して辞めないということが自分の役割かなと思っています。

横浜 僕も同じです。もともとこの仕事をすると決めたときから、一生をかけてやっていくぞという覚悟はありましたけど、それが改めて強くなったというか。死ぬまで作品をつくり続けて届けたいなという想いがあります。

撮影/奥田耕平

──かれこれ5年の付き合いになるそうですが、お2人の歴史の中でお互い変わったことと変わっていないことを教えてください。

藤井 流星はほとんど変わってないですよ。本当、2人で会うと、マジで地味ですから(笑)。そういうところは全然変わらないですね。

横浜 そうですね。だから居心地が良いし、ずっと一緒にいれるんだと思います。

藤井 その中で強いて変わったことを挙げるとすると、単純に自販機に飲み物を買いに行ったら、そこに流星の広告があるみたいな(笑)。何の気なしにテレビを観ていると、流星が風邪薬のCMをやっているとか(笑)。

インディーズから一緒にやってきた人が、いろんな方たちの助けと応援があって、こうして活躍していること。横浜流星という俳優をたくさんの方が好きになってくれていることは、はたから見ていて嬉しいですよね。

横浜 僕も最近周りの役者から藤井さんの名前を聞くことがすごく増えたんですよ。みんな、藤井さんの作品に出たい出たいって言っていて。そりゃそうだよなと思うし、そんな藤井さんとこうして何度もご一緒させてもらえていることは本当に幸せなことなんだなって改めて感じます。

撮影/奥田耕平

──きっとこの先も作品づくりを続けていくと思いますが、これからもどんな関係であれたらと思いますか。

藤井 このままがいいよね。30代40代になって、お互いどんなふうに環境が変わっていくかわからないですけど、ずっとこの感じでいられたら。

横浜 変わりたくないですよね。僕が変わることはないと思っているんですけど、もしダメな方に変わったらすぐ藤井さんは言ってくれると信じています。

──では、2人の関係性に名前をつけるとしたら。

藤井 戦友であり、友達であり、といろいろ考えられるけど、そういうのを全部抜きにして言うなら“兄弟”。

横浜 だと思います。それくらい固い絆で結ばれているし、藤井さんといるときは同世代といるときよりちょっとだけ僕もヤンチャなところが出ます(笑)。

藤井 そうかもね(笑)。で、ここに綾野剛という兄貴分がいて。3兄弟という感じです。

『新聞記者/The Journalist 』はNetflixにて配信中。

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