北村匠海×中川大志 撮影/鬼澤礼門

北村匠海と中川大志。共に子役出身であり、これまでいくつもの映画やドラマで爪痕を残してきた2人がついに本格的な共演を果たした。

映画『スクロール』は、生きることの迷いと痛みを描いた物語だ。一歩踏み出せばすぐそこに死がある人生を、僕たちはなぜ生きるのか。彼らが見せた模索と希望は、きっと同じ時代を生きる多くの人々にとって“私の物語”として映ることだろう。

小学生からの友人であり、若手俳優のアイコンとして世代を牽引する2人。そこには同じ時代を走り続ける者同士だから分かち合える絆があった。

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なぜ生きるのかは、自分の人生のテーマです

北村匠海×中川大志 撮影/鬼澤礼門

――映画の中で“生きる意味”という言葉が何度も出てきました。お2人は“生きる意味”を考えたりしますか。

北村 僕は、結構人生のテーマでもあって。蠍座なんで。

中川 どういうこと?(笑)

北村 これは僕も最近知ったんですけど、蠍座って生きるとか死ぬとかがテーマらしいんですよ。そう言われると、確かに自分のテーマでもあって。なぜ生きるのかとか、しょっちゅう考えますね。

中川 僕はあんまり考えないなあ。考えないこともないけど、そこまで深く考えたことはない。

北村 そっか。でもさ、自分の人生もそうだし、エンタメ界における自分の存在意義はなんだろうとか考えたりしない?

中川 ああ。それはあるかも。

北村 自分のやっていることが正解なのか不正解なのか常に模索しながらやってる感じではあるんだけど。考えたところで答えなんて出なくて。というか、生きることに答えなんてきっとなくて。じゃあ、答えがないとしたら、生きるって何なんだろうってなる。

だったらせめて自分のやることなすこと、自分が本当にワクワクできるものを選んでいきたいなっていう。単純なことだけど、そういう積み重ねが北村匠海を生きることなのかなって考えたりしてる。

中川 深いね。僕らがやっている仕事って、1人の人間に戻る瞬間と切り離せないところがあるじゃない?

北村 うんうん。

中川 役者は毎回台本をもらうたびに、誰かの人生を生きないといけない。自分ではない人を生きるからこそ、そもそも僕は自分の人生をちゃんと生きられているのかっていうところに立ち返ってくるんだよね。

特に仕事が目まぐるしくなればなるほど、だんだん自分の軸がわからなくなってくるから。そういうときこそ、家族だったり親友だったり、大切な人と過ごす時間を大事にしたいなって気持ちになる。

北村匠海×中川大志 撮影/鬼澤礼門

――ちなみに中川さんの星座は。

中川 双子座です。

――双子座のテーマは……?

北村 わからないけど、確か……(と、真面目に考えようとする)。

中川 大丈夫だよ、そういう映画じゃないから(笑)。