1982年の刊行以来、現在に至るまで長くファンに愛され続けているスペースオペラの傑作「銀河英雄伝説」。小説の他にも漫画やアニメに展開されてきた本作が、実は2011年から舞台化されていたことをご存知だろうか。
現在、その舞台版「銀河英雄伝説」の最新作「第三章 内乱」が青山劇場にて4月13日まで公演中である。果たして「銀河英雄伝説」のあの重厚なストーリーと個性豊かなキャラクターたちをどう描くのか。初日に行われたゲネプロの模様を取材することができたので、写真と共にレポートしていこう。
と、その前に「銀河英雄伝説」をご存じない方のために簡単にあらすじを紹介しておこう。
本作は宇宙を舞台にしたスペースオペラであり、ラインハルト・フォン・ローエングラムとヤン・ウェンリーという2人の主人公を中心にストーリーが展開されていく。宇宙が舞台というといわゆるスター・ウォーズ的なSFを想像する人も多いと思うが、戦争以外の世界観は現実世界のそれに比較的近く、それも少し前の近代ヨーロッパをモデルにしたような印象だ。キャラクターの名前もドイツっぽいものが多い。SF的要素とレトロな雰囲気が融合した独特の世界観が、本作の魅力の一つでもある。
本舞台はタイトルに「第三章」とあることからもわかる通り、過去に行われた舞台「銀河英雄伝説」の続編にあたる物語だ。しかし、特に前作を見ていないとつ いていけないということはなく、公式サイトやチラシレベルの基礎知識だけ仕入れておけばまったく問題なく楽しむことができるだろう。