ワンオペ育児でつらい

石光「ワンオペ育児でつらいとき、つらいと思う気持ちで余計につらくなるタイプなので、そう思うのではなく『頑張ってる私、えらい!』とマインドを切り替えるようにしていました。

また、できるだけ家事は時短、省略! やってよかったと思うのは、週末の作り置き、漬け込みで夕食のストックを作っておくことと、乾燥機付き洗濯機の導入です」

徳丸「ワンオペ育児でつらいというときは、タスクが自分の処理能力を越えて、体力・精神的に頑張りすぎているときだと思います。

よく聞くアドバイスに、家事は後回しにしてママが休みましょうといわれますよね。私も深く考えずにそのアドバイスに従い、家事育児を後回しにしたことがありました。

しかし残念ながら、散らかった家にイライラしたり、子どもを動画漬けにしては、罪悪感にさいなまれてしまいました。

これではだめだと、自分自身を分析してみました。イライラしたり落ちこむ自分はダメなのではなく、そこに私なりのこだわりがあるということに気づき、自分の中の優先度を理解できたことで、上手にタスクの先送りができるようになりました。

つらいときは、ご自身にあった優先度を分析するよい機会と捉えて向き合ってみてください。

当社の子育て中のスタッフに手抜きする方法を聞き取り調査したところ、『食事は無理せずたまにマクドナルドを利用する』というママがいる一方で、『ご飯は手作りにすることだけは譲れない』というママがいました。

こんな完璧な発言をするママは、一方で『他の家事はしなくても死なないので後回しにしている』と話してくれました。みなさんのこだわりの家事は何でしょうか」

子どもが言うことを聞かなくてつらい

石光「今まさに次男が2歳でイヤイヤ期、真っただ中です。私自身の気持ちが比較的、穏やかなときはイヤイヤに耳を傾けて、どうしたらイヤではないかを子どもに聞き、色々と提案してみます。

時間のないときや私の気持ちに余裕がないときは、ひとまず子どもから離れて自分のことをしてから改めて子どもに向き合います。お互いちょっと時間が経つと気持ちが落ち着いて冷静になれているかもしれません」

徳丸「私は子どもに、今すぐ言うことを聞かせようと思わないように意識をしています。残念ながら、我が子は大人の言うことを素直に受け入れてくれないタイプなので、長い目で見て、『将来、できるようになればいいなぁ』というマインドを持つことを意識しています。

私が特につらく感じるときは、他のお子さんと我が子を比べたときです。他のお友達がきちんとママの言うことを聞いている姿を見ると、余計に焦ってつらくなります。

比べてしまったときは、妄想をするようにしています。目の前の我が子は言うことを聞いてくれないけれど、AI台頭の時代に自己主張をできるタイプだからこそ、社会の中で活躍しているという姿を、意識的に想像するのです。

つらく思っていることを前向きな思いに転換するのがむずかしいほど、前向きになれないときには、楽しみにしている計画を思い出すのも有効です。

まったく別のことを考えて、つらい現状の嵐が過ぎるのをひたすら耐えて待ちます。自分の心も子どもの気持ちも落ち着いてから、親子で手作業でもしながら話し合ったりしています」