ロッカールームでの着替えのシーンはサービスショットです(笑)

撮影/小嶋文子

――醍醐さんと黒羽さんも同級生役でしたが、他の同級生役の方々もかなり年齢差がありましたよね。

醍醐:自分より10とか20も上の方が同級生というのは(笑)。最後まで慣れませんでした。

黒羽:そうだよね(笑)。僕もこのお話をいただいた時、主役が虎汰朗くんというのがあって、僕とは7歳差だから「同級生いけますかね?」って思ったんですけど、周りを見たらいけましたね(笑)。

醍醐:全然いけました(笑)。

黒羽:(同級生役の)駒木根(隆介)さんとかはまあまあなお歳なので(笑)。あとエキストラですごい人がいたよね。髭が生えた。

醍醐:いました。修行僧みたいな(笑)。

黒羽:監督が「何でもありじゃねーぞ(笑)」って。気付いたら端っこの方に追いやられていましたけど。

醍醐:パンチありましたよね(笑)。あれは面白かったです。

©2022「野球部に花束を」製作委員会

――野球部の監督役の髙嶋政宏さんはアドリブで皆さんを笑わせていたとか。

黒羽:髙嶋さんが出ているシーンは基本的に全部そうです(笑)。

醍醐:面白かったですね(笑)。

黒羽:延々と「野球に狂え」って言っているところとか。あとは部員が並んでいるところで、監督が黒田に詰め寄るシーンがあって。黒田の前に2、3年生が並んでいるんですけど、台本にはそんなこと書いていないのにどんどんぶつかっていくんです。それを笑わずに見ているのは大変でした。役としては絶対に笑えないので。

醍醐:職員室での髙嶋さんと駒木根さんのシーンも笑いました。とにかく髙嶋さんが絡んでいるシーンは全部面白かったです。本当に演技の厚みがすごいというか、作品に深みを出してくださいました。

撮影/小嶋文子

――ロッカールームでの着替えのシーンもありましたが。

黒羽:あれはサービスショットです(笑)。

――あんなこともリアルにあるのですか。

黒羽:運動部はわりとそうじゃないですか。あっでも、パンツまで脱ぐのは野球部だけかな。野球の場合、スライディングをするために履いている専用のパンツがあるから、全部脱がないと着替えられないんです。でも、あの撮影も大変だったよね。

醍醐:大変でしたね。お互いにお尻にテープを貼ってあげたり。うまく貼れてないとメイクさんとかに追加でテープを貼られるから、それが恥ずかしくて直されないように(笑)。

黒羽:一回貼ってしまうとトイレにも行けなくなるしね。意外と大変だったかも。最後の引退ノックとどっこいどっこいくらい(笑)。

醍醐:間違いないですね。

黒羽:見えちゃいけないから各々のコンビネーションも大事になってくるんですよ。うまくお互いの体で隠し合って。

醍醐:真冬の体育館で全裸でやってたから、ホントに体も芯から冷えて大変でした。

©2022「野球部に花束を」製作委員会

――お二人での撮影以外での交流はありましたか。

黒羽:一緒にサウナに行きました。僕も虎汰朗くんも好きで、毎日のように「今日行く? 行かない?」みたいな話をしていました。

というのも撮影が真冬で、そんな中で夏のシーンとかも撮っていたのでブルブル震えながら薄着で白球を追いかけていて。体を温めるために温泉に入りたいねって。

だから僕ら二人だけでなく、絶対に高校球児には見えない坊主の集団が、撮影場所の近くのスーパー銭湯に集まっていました(笑)。