高校球児たちの理不尽だけど愛おしい日常を描いた映画『野球部に花束を』が、8月11日(木・祝)より公開となる。
甲子園常連校ではない、かといって弱小校でもない、ごく普通の高校の野球部に望まずも入部することになってしまった一年生の黒田鉄平(醍醐虎汰朗)。「野球に狂え」が信条の理不尽の塊のような監督(髙嶋政宏)や、とうの昔から脈々と受け継がれてきたであろう理不尽なルールを強要する先輩たちに怯えながらも、桧垣(黒羽麻璃央)ら同級生たちとともに野球と真っ直ぐに向き合う日々を送る。
全般的に笑える作品なのだが、やってる本人たちは至って真面目で、それがまた面白いという展開。出演者たちは時に倒れ込んで動けなくなるまで野球に打ち込むこともあり、コメディ要素もあるが、青春物語としても存分に堪能できる内容となっている。
そんな本作で主演を務めた醍醐と、実年齢は7歳差の同級生役に扮した黒羽にインタビュー。撮影の裏話から、お互いの印象やこの際だから言っておきたいことなど、ざっくばらんに話してもらった。
作品をより良くしようと努力をしていた
――今回、お二人は初共演ですよね。お互いの印象を聞かせてください。
醍醐:第一印象は爽やかイケメンお兄さんです(笑)。撮影中は僕のことを気にかけてしゃべりかけてくださったり、面倒を見ていただきました。
僕、意外と自分から話かけるのは少し苦手なので、そんな時に麻璃央くんの方からラフに来てくれたので、僕もラフに接することができて。同級生役ということで同じ目線で話してくださったので嬉しかっです。
黒羽:黒田もそうなんですけど、虎汰朗くんも真っ直ぐな性格なので役とぴったり合っていました。あとは今回、(実写映画では)初主演で、プレッシャーもありながらもみんなをまとめようとしていたのが見えたし、一生懸命さのようなものが光っていました。それから男らしい一面も持っています。
――黒羽さんは醍醐さんのしゃべりかけるのが苦手な雰囲気を感じ取っていたのですか。
黒羽:いえ。人見知りなんでしょうけど、そのことを隠せるタイプというか。この作品では真ん中にいなくてはいけなかったからかも知れないですけど、頑張ってコミュニケーションも取ってくれていたので、そんなふうには思えませんでした。
本当に作品をより良くしようと努力をしていたし、野球もそんなにやったことがなかったのに、めちゃめちゃ練習して経験者に見えるようになるまでやっていたし、すごく頑張っていたなという印象です。
――醍醐さんは本格的な野球経験はなかったそうですね。
黒羽:だから初心者にキャッチャーの役をやらせるなんてすごいなって思いました。キャッチャーなんて経験者の僕らからしてもやりたくないですもん。しかも硬式ボールを使っているから当たりどころが悪かったら骨が折れてしまうこともあるし。とんでもなくヤバイことをしてました(笑)。
醍醐:スーパー気合でした(笑)。
黒羽:気合で何とかできるのがすごいよ。
醍醐:ずっと「(球を)避けちゃダメだ、避けちゃダメだ」って思って。怖かったですし、突き指もしていて痛かったですね。
――醍醐さんから見た、黒羽さんの野球をする姿はどうでしたか。
醍醐:めちゃくちゃ野球が好きだということは伝わってきました。
黒羽:あははは(笑)。
醍醐:休憩中もずっとキャッチボールをしているし。人の倍はやっていたと思います。
黒羽:僕からしたら仕事中に野球ができるなんてご褒美です(笑)。
醍醐:フォームもすごくきれいでした。でも僕もやってみたらハマりました。楽しかったです。あと野球は深い。
黒羽:深いよね(笑)。