「図形」を学べる
さまざまな材料を包丁で切ることにより、切る前と切った後の形の違いが実体験を通して分かるようになります。またゆで卵などのように、切る場所によって丸になったり楕円になったりするような食材は図形を認識するにはとても良い材料です。
「時間」が学べる
当たり前ですが、料理には切ったり茹でたり、焼いたりするための「時間」が掛かります。例えばスパゲティを10分茹でるという行為にキッチンタイマーを利用すれば、10分という時間的感覚が身に付きます。
このように、料理には算数で使える学習材料が沢山あることが分かりました。
子どもと一緒にやるのは時間が掛かり面倒ですが、週に1度でも一緒に行うことで、子どもは実体験を通して算数が出来るようになり、好きになるきっかけになるかもしれません。
「虫取り」や「かくれんぼ」遊びを通して算数が学べる
ママから見たら単なる子ども遊びでも、子どもは無意識のうちに算数の基礎となる部分をしっかり学んでいると松島先生は言います。
例えば男の子の遊びの代表格である「虫取り」。公園にいるバッタやトカゲなどを捕まえる際は、その虫が飛んだり跳ねたりする仕草や方向を予測して捕まえます。
それが算数で必要な「空間認識力」を育てるのです。また「かくれんぼ」も、相手に見つからない場所や見えない場所に隠れることが「空間認識力」につながります。
空間認識力は図形問題を解く上で必要になる力であり、小学校高学年で図形問題に苦しむ子どものほとんどはこの空間認識力が不足しているそうです。
子どもの好きな遊びを通して自然に算数力が身に付くとあれば、遊びも捨てたものではありませんね。
まとめ
このように、「料理」や「遊び」などの実体験は、算数の学習につながる要素がたくさんあることが分かりましたが、それ以外にも実体験を通して学べることはたくさんあります。
子どもが遊んでいると、どうしても「遊んでいるくらいなら勉強して欲しいのにな~」と思ってしまいがちですが、その遊びの中にも勉強的要素がたくさん詰まっていることを意識したいものです。
算数が嫌い、苦手だという子は、一度デスクから離して、さまざまな実体験をさせてみるのも良いかもしれません。