俳優をやっているからこそ、いろんな職業に興味がある
10代の頃に芽生えた俳優になりたいという夢を原動力に、ここまで突き進んできた。そんな磯村勇斗がもし「異動辞令」を下されるとしたら、どんな職業を選ぶだろうか。
「興味のある職業は結構いろいろありますよ。自分にできる/できないを関係なしに挙げるなら、医者になってみたいし、弁護士とか政治家もやってみたい。この業界以外の仕事に全部興味があります」
その理由が、いかにも磯村勇斗らしい。
「たぶん俳優をやっているからだと思います。俳優をやっているといろんな職業に興味があるんですよ。それは今後演じる可能性があるからというのもありますし、1回演じてみて興味が湧くということも。
特殊清掃員とかラブホの清掃員とか、普段なかなかスポットが当たらないお仕事の現場で何が起きているのかとか知りたいじゃないですか。だから、チャンスがあるならやってみたいですね」
そんな好奇心のすべてが、磯村の演技につながっている。
「演じるにあたって、そのお仕事に就いている方のお話を聞くこともあるんですけど、それがまた面白いんですよ。一度、火葬場の作業員の方のお話を聞きましたが、絶対見ることのない世界ですし、直接お会いすることもなかなかないので興味深かったですね。
本職の刑事さんにお話を聞いたこともあります。その方は、新人の頃は遺体を見るのが嫌だったけど、慣れると何も思わなくなるという話をされていて、その境地は想像できないものだし、実際に聞いてみないとわからないことなので、すごく参考になりました」
ちなみに刑事を演じるときに気を付けていることと言えば。
「私生活に気をつける。なるべく撮られないようにしないと(笑)」
そう冗談を言って場を和ませる横顔に、29歳の青年らしい茶目っ気が覗く。
「刑事って真面目でお堅いイメージがあると思うんですけど、実際には家庭があって友達がいて、普通に飲みに行くし恋愛もする。刑事というイメージの裏側にある人間味みたいなものはどこかに持ちたいなといつも意識しながら演じています。今回の坂本もそうですね。まっすぐな坂本の裏側にある人っぽさがどこかで伝わったら」
うわべだけではない、人肌感を大切にするから、磯村勇斗が演じる人物は生っぽさが残る。きっとどんな職業に「異動辞令」が下されても、戻ってくる場所はここだろう。やっぱり磯村勇斗は根っからの俳優なのだ。
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