ラブストーリーで意識したのは見せ方とコミュニケーション
公開中の映画『いつか、いつも‥‥‥いつまでも。』も、高杉真宙にとっては新しい挑戦のひとつなのかもしれない。演じるのは、ちょっと偏屈な若手医師・市川俊英。ある理由からひとつ屋根の下で共に暮らすことになった関口亜子(関水渚)と描く、ハートウォーミング・ラブストーリーだ。
「今までそんなにガッツリとラブストーリーをやってきていないんですよ。そういう意味でも、僕もこの年になって少しずつ年齢に合った役ができるようになってきたんだなっていう感慨はありましたね」
ラブストーリーを演じることについて「ムズいっすよ」と恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべる。意識したことは主に2つ。まずはラブストーリーならではの見せ方だ。
「どうしたら綺麗に見えるか。ある種、絵画のような感覚で捉えていて。この画角だったら、どの位置に立ってどう動いたら綺麗に見えるかなとか、そういうことを考えなきゃいけないのはラブストーリーならではですね」
そしてもうひとつが相手役とのコミュニケーションだ。
「関水さんとどれだけコミュニケーションをとれるかが、今回の僕の中のテーマでした。映画の8割がたが俊英と亜子ちゃんのシーン。そうするとこの2人の息の合っているんだか合っていないんだかわからないところがちゃんと出ないと成立しないだろうなと思ったんです。
だから、関水さんとどれだけ話し合いながら作品をつくっていけるかは、今回いちばん気をつけていました。『今のシーン、やりづらくなかったですか』と聞けるだけでも大きいじゃないですか。特に僕の方が年上ですし、聞きやすい空気感づくりは意識していましたね」