4.玉ねぎは皮をむいて1週間光に当てて

玉ねぎの皮に多く含まれるケルセチンは、血液をサラサラにして動脈硬化を抑えてくれるそう。でも皮をそのまま食べるのは難しいですよね。そこで、食べられる部分のケルセチンを増やすのがおすすめです。

皮を取り除いてから約1週間日光に当てるだけ。そうすると、細胞を守ろうとして、ケルセチンの量を4倍に増やすそう。

加熱や冷凍でも成分は変わりませんが、水に溶け出しやすいので、調理するならスープや煮込み料理にして汁ごと食べるのがおすすめだそうですよ。

5.きのこは冷凍すると栄養アップ

きのこをスープなどに入れるなら冷凍のまま使うのがおすすめ。きのこは栄養豊富で、グアニル酸やアミノ酸、アスパラギン酸などは、生活習慣病予防や疲労回復に効果があるといわれています。

きのこの旨味が出るのはきのこの細胞が壊れたときなので、冷凍すると水分がふくらんで細胞壁を壊し、RNA分解酵素という酵素が働いて旨み成分を作り出すそう。なんと冷凍すると、グアニル酸やアスパラギン酸などの成分が3倍から4.5倍にアップするそう。

解凍すると、旨みや水溶性ビタミンが流れ出てしまうので、調理するときには必ず凍ったまま使いましょう。特にえのきだけ、ぶなしめじ、まいたけがおすすめだそうですよ。

栄養を捨てないスープレシピ

スープセミナーに登壇したスープ作家の有賀薫さんが考案した、栄養を捨てないスープレシピをご紹介します。

1.「冷凍きのことほうれんそうのポタージュ」

「冷凍きのことほうれんそうのポタージュ」

きのこを凍ったまま使うレシピです。

材料(1人分)

・味の素「クノール® カップスープ」3種のなめらかチーズとけこむほうれん草のポタージュ:1袋
・冷凍ミックスきのこ:40~50g(ここでは、ぶなしめじ、まいたけ、えのき)
・牛乳:1/4カップ
・塩:少々

作り方

※冷凍きのこは、食べやすいサイズにして、冷凍しておく。

(1)冷凍きのこと牛乳1/4カップを耐熱カップに入れ、塩少々を振る
(2)600Wのレンジに1分半~2分かけ、様子を見ながらあたためる
(3)「ほうれんそうのポタージュ」1袋を加え、湯100mlを注いでかき混ぜる

2.「かぼちゃとにんじんの和風スープ」

「かぼちゃとにんじんの和風スープ」

ニンジンのオイル煮を使うレシピです。

材料(2~3人分)

・キユーピー「キユーピー 3分クッキング 野菜をたべよう! 和風スープの素」:1袋
・ニンジン:1/3本 60g
・かぼちゃ:100g
・はくさい内側の葉:60g
・油揚げ:1/3枚
・ごま油:小さじ2
・水:カップ2と1/2
・ごま(あれば):少々

作り方

(1)種とワタをとったかぼちゃとにんじんを、皮付きのまま薄い輪切りにする。白菜はざく切り。油揚げは細切りに

(2)ニンジン、ごま油、水カップ1/4を鍋に入れ、ふたをして中火にかける。煮立って5分ほどしたらかぼちゃとはくさいを鍋に入れ、2と1/2カップの水を加えて10分ほど、野菜が柔らかくなるまで煮る

(3)和風スープの素と油揚げを加えてさらに2〜3分煮込み、味を見て塩分量外でととのえる。好みでごまをふってもよい。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

【取材協力】

濱 裕宣先生

濱 裕宣先生
東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部課長
健康と栄養バランスを大事に、日常生活の中で活かせる食事ノウハウの普及を目指し、患者の立場に立った食生活向上指導にあたっている。
大ヒットのレシピ本『その調理、9割の栄養捨ててます!』(世界文化社)や、『慈恵大学病院のおいしい大麦レシピ』(出版文化社)など多数の栄養・健康のレシピ本にかかわる。『世界一受けたい授業』(日本テレビ)、『ヒルナンデス』(日本テレビ)などテレビ出演や講演でも活躍。

有賀 薫さん

有賀 薫さん
スープ作家。家族の朝食をきっかけに10年間作り続けたスープをもとに、雑誌、ウェブ、テレビなどでレシピや暮らしのアイデアを発信。『朝10分でできる スープ弁当』(マガジンハウス)で、2020年料理レシピ本大賞入賞。