5: 思いも寄らない事態に

金融関係の企業に勤務する多香子さん(仮名・35歳)は、アプリで知り合った50代の男性と付き合うと、社交的だった多香子さんは次第に引きこもり気味になってしまったのです。

理由は男性に誘われて参加した自己開発セミナー。否定と肯定を男性から繰り返されているうちにすっかりマインドコントロールされると、男性に呼び出されては車の中で行為を求められるようになったのです。

「昼休みに会社に押しかけてくるようになると、やっと『危険な男性なのだ』とうっすら感じました。その頃、兄から連絡があったので思い切って打ち明けたら、兄がその男性を尋ねて慰謝料を請求しました」

危機一髪のところで親族に助けてもらった多香子さん。その後、マインドコントロールを完全に解いてもらうために、専門家に診察してもらったそうです。

自己啓発セミナーや投資に勧誘するのは、詐欺かもしれないと疑うことが大切です。

もしすでに交際していたら、信頼できる人に相談すると良いでしょう。しつこく誘われたら「消費者センターに尋ねてみる」と断り、連絡を絶つことも賢明です。

共通の知り合いがおらず、お互いだけの間で関係が進む婚活アプリやマッチングアプリには、それを逆手に取った危険な男性がいることも。

また、遊びや勧誘目的でなくとも、第三者の目が入っていなかったり、アプリの仕組みのせいで男性が勘違いしてしまったりとさまざまなデメリットを含んでいます。

それらをしっかりと理解して、上手にアプリを利用していきましょう。

コラムニスト、小説家、ルポライター。2万人以上のワーキングウーマンを取材し、恋愛、婚活、結婚をテーマに執筆。「英語でリッチ!」で第12回ライターズネットワーク大賞受賞。07年10万人に一人の難病を後遺症なしに完治。「生きるを伝える」(テレビ東京)に出演。ブログ:「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪」