ある既婚男性との出会い
「あるとき、届いたメッセージのなかでプロフィールの写真が好みのドンピシャの既婚男性がいました。
返信してみるとすぐ応答があって、ほかの既婚男性と違い私の仕事のことや興味のあることなど内面の話をしたがって、新鮮でした。
既婚者だけど奥さんとは別居中らしく、その『設定』も聞き飽きていたので真に受けないままお互いについていろいろと打ち明けあっていたのですが、すぐ会おうと言わないし性的な話題も振ってこないし、本当にひとりの人間として会話ができている、と実感できる人でしたね。
私と同じく正社員として働いており仕事についても具体的な話をしてくれて、私が自分の抱えるプロジェクトについて障りのない部分だけ話すとすぐ『仕事人』としての視点で返事をくれるのも、心強いし頼れるなと思いました。
元彼と違って返事が遅くなっても『体調に気をつけてね』といつも気遣ってくれて、作った晩ごはんの写真を思い切って送ったら『こんなに作って偉いね』『美味しそう!』と楽しく反応してくれて、いつからか好きになっていたのだと思います。
寝る前に『今日も話せてうれしかった、よく眠れそう』と届くと心があたたかくなって、『私も』と返しながら、会いたいなと思うようになりました。
たぶん彼にもそんな気持ちは伝わっていたと思うけれど、あるとき『もし迷惑でなかったら、週末にランチでもどう?』と控えめな感じで誘われて、すぐにOKしました。
夜ではなく昼間に誘ってくれて、お店も私の最寄り駅近くを提案する彼に、既婚者だけど信用できるとはっきり感じたのを覚えています」