言い返すときの伝え方のコツ
理不尽な口撃や非難をしてくる人は、「自分のことを否定している」「馬鹿にしている」「おびやかそうとしている」「正当に自分の価値を認めてもらっていない」など被害的な考えを強く持っており、それが他人への攻撃に転じていることがとても多いです。
そういう人に真っ向から反論しても、火に油を注ぐだけ。聞く耳など持ってくれないことがほとんどです。
とはいえ、時に言い返さなければならない場面、あるいは一言物申したくなることもあるでしょう。
相手に言い返す場合は、相手の言い分は一旦受け取ることが大切です。相手の感情がヒートアップするのを防ぐことができます。
その後、自分の言い分や気持ちを相手に伝えるのですが、その際に「でも~」「だけど~」「いや~」など、相手の反感を買いやすい否定的な接続詞や言葉は使わないようにしましょう。
また、断定的な言い方(「絶対に~です」「~すべきだ」「~してください」など)で伝えることも避けます。
代わりに、「~かもしれないですね」「〜と感じるなあ」など婉曲的な表現で伝えます。メッセージとして弱いと感じるかもしれませんが、心理的抵抗を生むことが少なく、相手の潜在意識に入っていきやすいのです。
NGパターンとOKパターンは以下の通りです。
相手「最近うちのチームに良い案件全く回さないで、ひどいクレーム案件ばっかり回してくるの、私に対して嫌がらせしてるんでしょ!?」
×「いや、そんなことするわけないじゃないですか。みんな平等にやってますよ。そういう決まりですから。案件に対する不満とか意見あるなら、先に部長に相談するべきじゃないですか」
◎「良い案件回ってこなくて、ひどいクレーム案件ばかりで、嫌がらせかと感じているんですね……。みんな平等にやっていますよ。そういう決まりですから。案件に対する不満とか意見あるなら、先に部長に相談する方が良いかもしれませんね」
ポイントは
- 相手の言い分を受け取ること
- 否定や断定的な言葉は使わないこと
- 婉曲的な表現で伝えること
そうすることで、真っ向から立ち向かうよりは、穏便に話を進めつつ自分の思いも伝えやすくなるでしょう。