楽しく過ごしていても、何かの拍子に「過去にこんな失敗をした自分」の姿が蘇って落ち込みが襲ってくるようなことは、誰にでもあるかもしれません。
人とつまずいて心が不安定なときにも、「あのときもダメだった自分」が頻繁に顔を出して余計に自信をなくしていくことがあります。
いつまでも過去に縛られるのはなぜなのか、「ダメだった自分」を乗り越えるにはどうすればいいのか、気持ちを切り替えるコツをご紹介します。
過去の失敗が甦る理由は?上手に昇華するための考え方とは
みずからの足を引っ張る「過去の痛み」
たとえば、身勝手な気持ちから恋人をきつい言葉で責めてそのまま別れを選ばれたり、大事な場面でうまく振る舞えずに恥をかいた経験だったり、そのとき感じた強いショックはその後も心に染み込んでいます。
年単位で時間が経っていても、新しい恋人と幸せなデートを楽しんでいる最中に「あのとき人を傷つけた自分」が不意に蘇ってきたり、似たようなシチュエーションがやってきて「あのとき大恥をかいた自分」を思い出したり。
落ち着いて生活していても、「あのときダメだった自分」がふと顔を出す瞬間はよくあって、そのたびに心は新しい衝撃を受け、虚無感に襲われます。
「今はあの頃とは違うのだ」「もうあんな失敗はしない」と意識できていても、脳が勝手に引きずり出す過去の「やらかし」のフィルムがみずからの足を引っ張ることは、がんばっている人にほど多いのではないでしょうか。
過去の痛みは現在の自分から自信を奪い、「やっぱり今もダメなまま」の不安が生まれます。
どうあがいても人は記憶からは逃れられず、それがまた自分のしたことならなおさら、心に釘を打ち込むように痛みを蘇らせるのは毎回苦しいものです。
いつまでも「過去に失敗した自分」がつきまとうのは、なぜなのでしょうか。