支援者に通訳になってもらおう
第三者に上手に頼る方法について、北川さんは次のように話します。
北川さん「頼るべき第三者とは、少数派の子どもたちの、見えない心の中を読み取って、『こうなんですよ』と教えてくれる』人です。そうした支援者とつながって、『少数派のことが分かる人』を上手に通訳に使おうと考えられるようになると、色んなことが楽になってきますし、そうすることで少数派であることがもっとステキに見えてきます。
今まで『なんでこうなるの?』と理解できず不安になっていたことが『そんな風に考えていたのね!』と理解できるようになるかもしれません。
『発達障害のある子ども=感じ方や考え方が多数派と違う子ども』を理解しながら育てるというのはむずかしいことです。その子を周りの子どもたちと比べない、ということもむずかしいことです。今はそういう時代ではなくなってきている、と言われても何をどうしたらいいか…と思うのも当然です。
まだ多くはありませんが、それを助けてくれる支援者はいます。そんな人たちと一緒に、子どもたちと『向き合う』のではなく『並んで同じ方向を見られる』ように、少しずつ前に向かっていきましょう」
発達障害の子どもを育てる親の悩みはまだまだたくさんあり、人それぞれ違います。しかし、大きなものの考え方についてはヒントになります。ぜひ参考にして、親子ともに元気に成長していきたいですね。
【取材協力】デコボコベース
1979年生まれ、東京大学文学部卒。東京大学大学院教育学研究科(教育学修士)。デコボコベース株式会社 最高品質責任者CQO、一般社団法人ファボラボ 代表理事。公認心理師/ NESTA認定キッズコーディネーショントレーナー 高等学校教諭専修免許(地理歴史科)/中学校教諭専修免許(社会科)所持。