こんにちは、コピーライターの糸重井 里(いとしげい さとし)です。

最近、巨人が大暴れして街を破壊する内容のアニメが巷を席巻し、「巨人はこわい、巨人は残忍」というイメージが定着しつつあります。

巨人が伝承や創作上だけの存在ならいざ知らず、巨人は実在し、現に我々人間と共生関係にある以上はこういった風潮が一概に望ましいとも言えないのです。

そこで今回は、実在の巨人にして日本最大の体長を誇る小須田さんをお招きし、昨今のブームに対する率直な感想を伺ってみました。

 

 

 

-東京近郊

実在すると知ってはいるものの、巨人を生で見るのはこれが初めて。期待と緊張に胸を踊らせつつ、私は待ち合わせ場所に指定されたとある交差点にやってきました。

既に待ち合わせ時間を少し回っていますが、はたして巨人は本当に来てくれるのでしょうか?

「小須田さ~ん?」

私は、やや大きな声でお会いする巨人の名前を呼びました。

 

 

 

 

 

やあ

―あなたが小須田さんですか?

そうです。

―意外と小さくないですか?

なんですか、初対面で失礼な。会ったこともないのに、意外もクソもないでしょう。

 

意外に小さかった小須田さんの登場により、私は失望を隠しきれませんでした。

…しかし、その時です。

 

「おーい、それは私の息子だよ。私はここだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

にゅっ

 

出ました、小須田さんです。期待に違わぬ大きさでありながら、ビルの影からお茶目に登場してくださいました。

巨人が実在したこと、それから待ち合わせ場所に姿を現してくださったことだけでホッと胸を撫で下ろした私ですが、本題はここからです。

 

―ここでは人目につきますので、私が勤めている事務所までお越しいただけますか?

「ええ、もちろんです」

気さくな小須田さん。

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