「そのときはどちらもいいと思ったから」
片思いなら二股とは言わないかもしれませんが、女性は「ふたりの男性と同時進行で仲を深めていく」自分に違和感を持っていませんでした。
どちらとも「恋人」にはなっておらず、もちろん体の関係もなく、友達という枠で過ごしていれば、誰と過ごそうと縛られないことは確かです。
問題は、女性はこのふたりに「同じような接し方をしていた」ことで、それぞれとふたりきりのデートも断らなければLINEで何時間も会話するような状態を続けていました。
「求められるから応えていただけ」と話す女性は、「恋愛はそういうものだ」とも思っていたといいます。
約束がバッティングすることがあれば「順番に会う」ようにしていて、先にデートをする男性には「この後で人に会うから」とあらかじめ伝えることも忘れませんでした。
結局、LINEでの会話で自分以外にも親しくしている男がいるとわかった片方の男性が離れていき、女性は残ったもうひとり、友人の男友達との関係に集中するようになります。
しかし、これも「恋愛観について話しているときに、この間までほかの男の人とも会っていたと話したら『軽い』と言われてしまい」、連絡がなくなります。
このときについて、女性は
「彼には『好きです』と言いました。
でも、『俺とそいつを比べていたのだろう』と返されて、そんなつもりはなかったのですが『どうしてわざわざそれを俺に言うの?』と言われたときは、どう返事していいかわからなかったですね……」
と、正直に言ったつもりが裏目に出たことの理由が思いつかなかったそうです。
自分の何が「軽い」と思われるのか見当がつかないまま、この男性は「俺は一途な女性がいいから」と言って去っていったそうです。
「付き合っても浮気すると思われたのかもしれませんね」と言うと、女性は
「だって、そのときはどちらもいいなと思ったから。これが『軽い』ことになるのですか?」
と、驚いた様子で声を上げました。