梅雨の時期は気温が下がりやすいため、体調面でさまざまな不調を引き起こすことがあります。

梅雨の時期に、なんとなくからだがだるいと感じる人も多いのではないでしょうか?

この記事では、梅雨冷えが引き起こす不調や対策法をあんしん漢方の管理栄養士が紹介します。

梅雨時期の「梅雨冷え」に注意

梅雨時に雨が続いて気温が低下することを「梅雨冷え」といいます。

晴れると気温は上がりますが、雨が続くと気温は下がってしまうため、梅雨時期は気温差や気圧差が大きくなります。

気温差や気圧差が大きいと、さまざまな不調が起きやすくなるため、注意が必要です。

梅雨冷えで引き起こされる不調

梅雨冷えによって引き起こされる不調には、以下のような症状があります。

・手足の冷え
・むくみ
・倦怠感
・更年期症状の悪化
・頭痛、肩こり、腹痛

これらの症状の原因は、梅雨の時期になると自律神経が乱れやすくなるからです。気温や気圧の変化が繰り返されると、自律神経が乱れ血流が悪くなりさまざまな不調が起こります。

さらに、冷房を使用したり冷たい食べ物や飲み物をたくさん摂取したりするとよりからだが冷え、血行不良が起き、冷えなどの不調を起こしやすくなってしまうのです。

この時期おすすめの梅雨冷え対策

ここからは、梅雨冷えによる不調を緩和するおすすめの対策を4つご紹介します。すぐに始められるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

1.からだを温める食材を摂取する

冷たい食べ物や飲み物ばかり摂取していると、胃腸の働きが弱くなり内臓が冷える原因となります。意識して、からだを温める食材を摂取していきましょう。

冬が旬の根菜類はからだを温める働きがあると考えられているため、ニンジンやレンコン、ショウガなどがおすすめです。

また、血流をよくする働きがあるビタミンEを豊富に含むアーモンドや落花生などのナッツ類、カボチャ、ホウレンソウなどもおすすめです。

普段の食事や間食に、これらの食材をとり入れてみてください。

2.適度な運動をする

適度な運動は、梅雨冷えによる不調のなかでも手足の冷えがある場合におすすめです。

手足が冷える原因は、血流が悪かったり血管が細くなっていたりすることで、手足の末端まで血液が送り届けられないことにあります。このため、適度な運動をとり入れることで、血流を改善し、手足の冷えの改善が期待されるのです。

とくに、ふくらはぎの運動が効果的です。第二の心臓とも呼ばれるふくらはぎは、血液を心臓に送りかえすポンプの役割を担っています。

ふくらはぎの運動はとても簡単で、つま先立ちのままかかとを上下に動かすだけで効果が期待できます。激しい運動をする必要はありません。1セット10〜20回、1日2セットを目安に行っていきましょう。

ストレッチも血流改善に効果的です。運動習慣がない人は、まずストレッチから始めてみましょう。

3.睡眠をしっかりとる

睡眠をしっかりとることは、自律神経を整えるのに重要です。個人差はありますが、一般的には6〜7時間の睡眠を取ることがよいとされています。

休みの日に寝だめする人もいるかと思いますが、毎日一定の睡眠時間を確保するのが理想的です。

質のいい睡眠をしっかりとるためには、入浴時に湯船にしっかり浸かる、寝る前にスマホやテレビを見ないなど、睡眠前の行動も意識しましょう。

梅雨冷え対策におすすめの漢方薬

梅雨冷えによる不調の緩和には、漢方薬もおすすめです。漢方薬は、西洋薬より副作用リスクが少ないといわれており、実際に自然由来の治療薬として病院でも処方されています。

梅雨冷えによる不調の改善には、「水分代謝を促してからだにたまった余分な水分を排出する」「からだを温め冷えを取り除く」「血流をよくして自律神経の乱れを整える」といった作用のある漢方薬を選びましょう。

漢方薬は症状を和らげるだけでなく体質改善も得意としているため、梅雨時でも不調になりにくい根本からの改善を目指せます。

梅雨冷えの不調におすすめの漢方薬をご紹介します。

梅雨冷えの不調対策におすすめの漢方薬

・加味逍遙散(かみしょうようさん)
胃腸の働きを高めて、エネルギーを作りだすことでからだを温めて冷えをとりさるとともに、からだにたまった余分な熱をとりさることで、のぼせやイライラといった精神的な症状に働きかけます。

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
水分代謝を促すことで、からだにたまった余分な水分を排出し、むくみと冷えに働きかけます。

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しっかり対策をして梅雨を元気に乗り切ろう

寒暖差や気圧差が大きい梅雨時は、体調を崩しやすい時期です。

からだを冷やさないよう食生活を見直したり、運動習慣や睡眠習慣を改善したりすることで、梅雨冷えによる不調を予防できます。

普段の生活に梅雨冷え対策を取り入れて、元気に梅雨を乗り越えましょう!

■この記事を書いた人

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師:碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)

神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

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