Jリーグのチームが海外クラブと本気で対戦する機会を増やしたい

写真は昨年の大会(エスコートキッズ)の様子。 ©J.LEAGUE PHOTOS.

サッカーと銀行は一見すると関係なさそうに感じるが、サッカーに力を入れることでスルガ銀行ならではのセールストークも生まれるそうだ。

「私どもが扱っているのは定期預金や住宅ローンなどの商品ですが、営業をしているとスルチャンや天皇杯(特別協賛)などサッカーの話をすることで、お客様と距離が縮まることがよくあります。

私はたまたま現日本代表キャプテンである長谷部誠選手と高校時代同じチームでプレーしていたのですが、そのことを話すとサッカー好きでなくとも会話がはずみお客様に興味をもってもらえるとか、そういったサッカーを通した触れ合いはスルガ銀行ならではかもしれませんね」

スルガ銀行はスルチャンに限らず、天皇杯やU-15の大会(スルガカップ)、さらには幼稚園年代によるチャイルドサッカーなど、様々な年代のサッカーに対して協賛活動を行っている。その根底にあるのはJFAも掲げる「ドリーム」だと言う。

「日本サッカーを強くしたいという思いはJFA(日本サッカー協会)と同じです。そこでスルガ銀行に何ができるかと言えば、色々なカテゴリーの大会を応援し、盛り上げることではないかと。それに現状では、Jリーグのチームが海外クラブと本気で対戦する機会は少ないですよね。そういう機会を増やしたいというJFAの思いと、スルガ銀行の思い、様々なつながりがひとつになって、このスルチャンが生まれました」
 

南米での知名度、高し!「スルガ!」と声をかけられることも

日本ではスルチャンを、いちカップ戦と思っている人も多いかもしれないが、南米ではとても重要視されている大会だという。

「南米のクラブは本気でこの大会を獲りにきます。あるライターさんから聞きましたが、ブラジルで歩いていたら“スルガ!”と声をかけられるくらい知名度が高いようです。そういった本気の南米のクラブチームが来日してJリーグのチームと戦う場をスルガ銀行が提供できているというのは、私どもにとっても大きな誇りです」

コパ・トタル・スダメリカーナは、南米で開催されているカップ戦のひとつ。クラブW杯への出場権となるリベルタドーレス杯と並ぶ大会で、強豪チームが多く出場する。その王者とあって、来日するチームのレベルも当然高い。日本では見られない本場のサッカーに対する反響も大きいと言う。

「今回来日するアルゼンチンのラヌスは日本であまり馴染みのないチームですが、南米特有のサッカーの質やかけひき、選手個々のレベルの高さを実感できると思います。柏の選手にとって貴重な経験となってくれれば私どもにとっても嬉しいことです。

この大会は、大阪・大分・東京・静岡・茨城で開催してきて、今回は柏(千葉)ということになります。どこで開催されるのかはナビスコ杯で優勝したチーム次第という面白さもあります。今後も南米の本気のサッカーを日本各地で観戦いただき、お客様に楽しんでいただくことが一番ですが、日本サッカーの将来のために、良い礎になってくれればと願っています」