日本に初めてライフセービングを伝えた指導者らを第50回全日本ライフセービング選手権大会に招き、ライフセービングの発展と水辺の安全について日本のライフセーバーと交流。


左から SLSA ジョン・ベイカー AM,EMS 、ワレン・レイニー AM 、SLSA前会長 ロン・ランキン AM

公益財団法人日本ライフセービング協会(東京都港区 理事長 入谷拓哉:以下、JLA)は、2024年10月12日(土)から14日(月)に開催された「第50回全日本ライフセービング選手権大会」へ、サーフ ライフセービング オーストラリア(以下、SLSA) 会長で国際ライフセービング連盟(以下、ILS)アジア太平洋地区 会長の ジョン・ベイカー AM , EMS を招聘し、2007年から結んでいる水辺の事故防止における戦略的パートナーシップ協定の継続を確認するための調印式を執り行いました。さらに日本に初めてライフセービングを指導した、SLSAライフメンバーの ワレン・レイニー AM 、そして元SLSA会長のロン・ランキン AM にも来日いただき、1983年以来、豪日交流基金がもたらしたライフセービング交流プログラムが継承されていることを実際に見ていただきました。


戦略的パートナーシップのさらなる連携強化
大会2日目の記念パーティでは、JLAとSLSAの『戦略的パートナーシップ』を今後も強固に継続することを約束し、JLA理事長 入谷拓哉 とSLSA会長 ジョン・ベイカー AM,EMS による、調印式が執り行われました。JLAとSLSAは2007年に JLAの前理事長 小峯力氏と、SLSA前会長のロン・ランキン AM により初めて取り交わされ、「溺死のない世界」をめざす世界的な取り組みに共に貢献することが約束されています。今回、会場ではロン・ランキン AM も見守る光景となり、あらためて両協会の友好が継続されている証になりました。

左から JLA理事長 入谷 拓哉 、SLSA会長 ジョン・ベイカー AM,EMS


豪日交流基金によるライフセービングプログラムがもたらしたもの
1983年にライフセービングの指導者として日本に派遣されたのが、当時のSLSA会長 ガス・スタントン氏と、今回来日したワレン・レイニー AM 、ロン・ランキン AM の3名でした。その時のトレーニングやミーティングがきっかけに、日本国内にライフセービングの組織が立ち上がりました。それ以来、常に成長を見守ってくれたSLSAとJLAの友好関係は確実に発展し、現在、いくつかの国内ライフセービングクラブはオーストラリアのライフセービングクラブと姉妹クラブとなるなど、ライフセービング交流が多義に渡っています。

1983年来日時の写真を懐かしむ、ロン・ランキン AM (左)、ワレン・レイニー AM (右)


オーストラリア大使館表敬訪問
大会終了の翌日10月15日に、JLAとジョン・ベイカー AM,EMS 、ワレン・レイニー AM 、ロン・ランキン AM は、オーストラリア大使館を表敬訪問し、首席公使の ピーター・ロバーツ氏に面会いただきました。豪日交流基金は両国の友好と利益のための啓発と理解を促進するために、芸術やマスコミ、教育、ビジネス、科学技術、スポーツ等における現代的内容のプログラムやパートナーシップを支援することで、人的または組織間の交流強化に努めるための助成を行なっています。当時のライフセービング交流プログラムの採択は、その後オーストラリアと日本の友好を深め、ライフセービングが日本に普及し、いまでもその友好関係とライフセービングが発展し続けていることは、貴重なケースとのこと。JLAとSLSAが取り組む、水辺の事故防止活動に注目していただけることと、今後について有意義な意見交換がされました。






第50回全日本ライフセービング選手権大会の来賓として
ジョン・ベイカー AM , EMS 、ワレン・レイニー AM 、ロン・ランキン AM は開会式、閉会式へ列席。そして表彰式ではプレゼンターとして3位以内に入った表彰対象者へメダル授与を行なっていただきました。

開会式


来日コメント

サーフライフセービングオーストラリア 会長
国際ライフセービング連盟アジア太平洋地区 会長
ジョン・ベーカー AM,EMS

ジョン・ベーカー AM,EMS
SLSAとJLAのパートナーシップを確立するにあたり、重要な役割を果たしてくださった私の先輩であり同士であるロン・ランキンAMとワレン・レイニー AMとともに、日本に招いていただいたことに感謝しています。これまでJLAがライフセービングを通じた水辺の安全文化を育んでいることは明確で、あらためてILSアジア太平洋地区の会長として、敬意を表したいと思います。我々の戦略的パートナーシップ協定締結後、 複数の交流プログラムや公式代表団の派遣が行われ、私たちの連携はさらに強化されました。スポーツトレーニングプログラムや教育プログラムの交流にもおよび、発展を続けています。私たちは溺水防止と水辺の安全に対し、協力、共通の経験、そして共通のビジョンに基づいた、親密で温かい関係を共有しています。今回の第50回全日本ライフセービング選手権大会を心よりお祝いし、 次の50年が、さらなる成長、新たな業績、そしてこれまでの歩みと同じ情熱と献身に満ちたものとなることを願っています。




サーフライフセービングオーストラリア ライフメンバー
国際ライフセービング連盟  グランドナイト勲章
ワレン・ レイニー AM

ワレン・ レイニー AM
JLAの歴史的なイベントにお招きいただき、大変光栄です。1983年、豪日交流基金で、私は日本にライフセービングを伝えるため、静岡県下田市を訪れました。その時1本のレスキューボードをオーストラリアから持参し、レスキューテクニックを伝えたとき、当時参加された皆さんの熱心さに心打たれたことをよく覚えています。その後、日本国内にライフセービング組織が誕生し、素晴らしいパートナーシップを発展させ、日本の溺死率を減少させることにつながったことを実感しました。今ではJLAは日本のみならず、ILSにおいても大きな影響力を持つ組織になりました。皆様の素晴らしい友情と、私が皆様の成長と発展に微力ながらお役に立てたことに感謝いたします。私は85年生きてきました。日本のライフセービングに人生の半分以上関われたことはとても光栄です。





元サーフライフセービングオーストラリア会長
アレクサンドラ ヘッドランド サーフライフセービングクラブ ライフガバナー
LWC2024 実行委員会 会長およびプロジェクトディレクター
ロン・ランキン AM

ロン・ランキン AM
今回のお招きに心より感謝申し上げます。
1983年に初めて日本を訪問し、15日間にわたる集中的なトレーニング研修とミーティングが行われたこと、そこに携われたことを大変光栄に思っています。その後、日本組織との関わりが続き、2007年に戦略的パートナーシップ協定を正式に締結しました。これにより、日本のサーフライフセービングの発展をさらにサポートすることができました。現在に至るまでこのような発展に大きく貢献してくれた方々の功績を称えたいと思います。直近の世界選手権大会 LWC2024では、日本代表チームがSERC(救助を想定したシミュレーション競技)で金メダルを獲得したことは、たいへん素晴らしい出来事でした。みなさんとともに溺水防止とライフセービングスポーツの普及と発展をめざし、より広範な国際社会の一員であることに感謝します。私は JLA をとても誇りに思いますし、JLA の歩みのほんの一部になれたことを、これからも大切にしていきたいと思います。



公益財団法人日本ライフセービング協会とサーフ ライフセービング オーストラリアは、今後も連携を継続し、アジア太平洋地区をはじめとする世界の溺死をなくすために、共に水辺の事故防止に努めてまいります。
公益財団法人日本ライフセービング協会 https://jla-lifesaving.or.jp/
サーフ ラーフセービング オーストラリア https://sls.com.au/





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