野菜ジュースでも良い!? 偏食・野菜嫌いを克服する「ベジトレ」のススメ
給食における残食で最も多いのが「野菜」であることはお話しましたが、ピーマンやニンジンが嫌いという子どもが多いのは今も昔も変わりません。
しかし、同じ野菜嫌いでも今と昔で違う点が1つだけあると浜田先生は言います。それは現代の子どもは「食べてもいないのに嫌がる」ということ。見た目が気持ち悪い、色が気に入らないという理由だけで、口にさえしないのだそうです。
そんな子どもに口うるさく言っても素直に聞くはずもなく面倒になってしまって、はじめから食卓にさえ出さないという家庭も少なくありませんが、まずは嫌いを克服するためのきっかけを作ることが重要です。
浜田先生は、野菜を好きになるトレーニングを「ベジトレ」と言っていますが、ベジトレの最初の一歩は、子どもが野菜を美味しくないと感じた要素がどこにあるのかを探し出し、そこを見極めてフォローすることだと言います。
触感なのか味なのか・・・もし触感も味も苦手であれば、野菜ジュースにして触感を失くし、味を調える工夫をすればよく、とにかく最初は口に入れられたというファーストステップを踏ませることが「ベジトレ」にとっては重要です。
何でもかんでもミキサーで野菜ジュースにしてしまったり、その野菜ジュースをトマト煮やカレーに混ぜてしまっては、本当の意味での野菜克服にはなりませんが、これまで全く口に出来なかった野菜を口に出来ているという成功体験は積むことができます。
こうした「ベジトレ」を通した成功体験は、食事だけにとどまらず、その後の子どもの人格や考え方にも影響をおよぼし得ると浜田先生は言いますから、「ベジトレ」で野菜嫌いを克服するメリットは大きいと言えますね。
「ベジトレ」は単なる目先の野菜嫌い克服だけではなく、それを通じて子どもが健康で豊かで幸せな人生を送れるようにするための「食育」にもつながりますから、面倒くさいとは思わず、家庭でもしっかりと取り組んでいきましょう。
子どもたちの健やかな健康と幸福をお祈りいたしております。