子どもが感じる“理不尽さ”
子どもにしてみれば…
- 現場を目にしていない父親から、しかも時間が経ってから「今日、ママの言うこと聞かなかったらしいな。どうしてそんな悪い子なんだ」
- 翌日、担任の保育士から「昨日、おうちでおもちゃを片づけなかったの?」
と叱られると、とても理不尽な思いをします。
子どもは決して反発の言葉を口にはしませんが、きっと心の中では「パパは見ていなかったでしょ!」、「先生はおうちの中を見ていないでしょ!」と呟いていると思います。
まだまだある“責任転嫁する叱り方”
ママ友の力を借りる
筆者は長年、学習塾を経営していました。クレームを言ってくる保護者の中に「お友達のママもみんなそう言っています」と必ず付け加える人がいました。「全員一致した意見だ」と言うのです。
実際はたった1人しか同調していないのに、さもみんなの意見のように言ってきていることがほとんどでした。
更にママ友も決して同調している訳ではなく、ただ話を合わせて首を縦に振っただけだったりします。
また「主人もそう言っています」という人もいました。
人間の心理だと思うのですが「自分だけで責任を負いたくないので他者の力を借りる」、「自分自身の言葉で相手に説得する自信がないので他者を持ち出す」。こんなことは案外多いのではないでしょうか。
「ママ怒るよ」
「怒られちゃうよ」よりはいいのですが、もう既に鬼の形相になっているのに「ママ怒るよ」と予告している人がいます。
ママが怒るからそれをやらないのではなく、マナーなので守らなくてはならないことを子どもに教えるのがしつけです。
また、「怒るよ」と前置きすると、「怒られなかったらやってもいい」と子どもは思ってしまいますよ。
まとめ
子どもがなかなか言うことを聞かないとき、つい大きな力を借りたくなりますが、グッとこらえて親自身が自分の言葉に自信をもって「電車の中で騒ぐ人はマナー違反です。ルールを守れない人はこれからは歩いて行ってね」と子どもをしつけましょう。
ただし、褒めることは「夕飯を残さず食べたんだな。偉いぞ!」と、その場にいない人からも褒めてもらいましょう。子どもはとっても嬉しいはずです。
しつけとは人に従わせることではなく、ルールに従わせることです。「怒られるから止めよう」だと、「怒られなかったらやってもいい」となってしまいます。
「ほら、怒られちゃうよ」と他人を持ち出すのは止めた方がよさそうですね。