時空を超えた人生の旅を構想する屋根裏部屋「初台アート・ロフト」。アート作品である舞台衣裳に光を当て、新たな物語を創造します。




新国立劇場では2024年11月より、オープンスペースにおいて初台アート・ロフト『クリエイターたちの集い』展を開催しております。
2019年にスタートした「初台アート・ロフト」は、「ファンタジー展」「パラード展」「生命の木展」「神話への旅展」「想像力と技-素材と型-展」「時空をこえて展」「奇想空間展」「針と糸で繋ぐ未来への扉展」など様々な切り口から舞台衣裳の展示を実施してきました。今回の『クリエイターたちの集い』(A Celebration for the Creators)は、衣裳デザイナーたちによる舞台衣裳という“アートワーク”への賛歌をテーマにしています。新たな生命を吹き込まれた舞台衣裳の数々が、それぞれに独創的な世界を創り上げています。舞台衣裳の制作過程には、デザイナーや多くの工房の人々の手がかけられています。そして、そうした人々のエネルギーが時空を超えて再び伝わってくるかのようです。

今回の展示では、オペラ『ドン・ジョヴァンニ』(2000年初演)、 『カルメン』(2002年初演)、『道化師』(2004年初演)、『さまよえるオランダ人』(2007年初演)、『パルジファル』(2014年初演)、こどものためのオペラ劇場『ジークフリートの冒険』(2004年初演)、『パルジファルとふしぎな聖杯』(2011年初演)、バレエ『眠れる森の美女』(1997年初演)、演劇『INTO THE WOODS』(2004年初演)から、クリエイターたちの想像力豊かな衣裳の数々をご覧いただけます。

オペラ『さまよえるオランダ人』よりオランダ人

演劇『INTO THE WOODS』より赤ずきんちゃん/シンデレラ

バレエ『眠れる森の美女』よりカラボス

また、光沢感のあるラメシャ(ラメ生地)で縫製された花や蔦のモチーフが空間を華麗に彩っています。約6,000枚を超える花びらと葉のパーツはラメ素材の生地に刺繍を施し、一枚ずつ丁寧に切り出しをし、手仕事により縫い合わされたものです。 これらの装飾は、冬のひんやりとした雰囲気を一層引き立ててキラキラと輝きを放ち、クリエイターたちの思いが集結した一つの芸術的な空間を創り出しています。

■「初台アート・ロフト」の大きな特徴は、天井が高く、自然光がさすオープンスペース
「初台アート・ロフト」は公開空地でもあるオープンスペースを会場としています。高い天井に差し込む朝の光。夜は照明が大きな壁面に影をつくります。朝夕、四季折々に光と影が織りなす空間デザインを楽しむことができます。室内でありながら、オープンエアのような清々しい空気が流れています。静かに鑑賞したり、オブジェと対話したりと、それぞれの過ごし方をみつけていただけるのではないでしょうか。

木工オブジェ「願いの木 Wishing Tree」と、オリジナルチュチュをまとったバレリーナが展示された2階ギャラリー、そして花と蔦に囲まれた1階「マドンナの庭園」のベンチは、写真撮影スポットとしてお楽しみいただけます。

願いの木 Wishing Tree

オリジナルチュチュ:花の精「愛ーAI」

マドンナの庭園

実際の衣裳やオブジェに加え、今回も約200点以上の展示作品の写真をパネルでご紹介いたします。カメラのフィルターを通して表現された世界もぜひお楽しみください。

新国立劇場では今後もアートをより身近に感じていただける場として初台アート・ロフトを皆様にお届けしてまいります。新国立劇場にお立ち寄りの際は、ぜひ空間全体でアートをご体感ください。

■2024年秋 初台アート・ロフト『クリエイターたちの集い』展 -A Celebration for the Creators-
会期:2024年11月13日~2025年2月下旬まで
会場:1階メインエントランスホールおよび、2・3階ギャラリー
開場時間:8:00~20:00
ご観覧料:無料

キュレーション:桜井久美(アトリエヒノデ)
インスタレーション:渡邊健斗/青木美穂(IM space lab)
木工オブジェ制作:中村康志
写真撮影:田中亜紀
マネキン製作:株式会社七彩
植栽:株式会社野沢園
小道具:新国立劇場 技術総括課
制作:新国立劇場 情報センター

■展示衣裳<新国立劇場主催公演>
オペラ:『ドン・ジョヴァンニ』『カルメン』『道化師』『さまよえるオランダ人』『パルジファル』
バレエ:『眠れる森の美女』
演 劇:『INTO THE WOODS』

オペラ『カルメン』よりカルメン

オペラ『道化師』よりアルレッキーノ/コロンビーナ


■展示衣裳<こどものためのオペラ劇場>
『ジークフリートの冒険』『パルジファルとふしぎな聖杯』

『ジークフリートの冒険』よりローゲと森の小鳥の衣裳

『パルジファルとふしぎな聖杯』より筋肉女


■ワークショップの開催について
「クリエイターたちの集い」を手がけたクリエイティブチームによるワークショップを開催します。参加者の皆さまには、刺繍が施された花びらと葉っぱのオリジナルパーツを自由に組み合わせて、大木に花を咲かせ、命を吹き込んでいただきます!
このプロジェクトでは、前回の展示で使われたストレッチ生地のお花の装飾を分解し、参加者の皆様に再構築していただきます。新たに大木として生まれ変わり、空間を彩るオブジェとなります。詳細は後日ウェブサイトにてお知らせいたします。

■初台アート・ロフトについて
「初台アート・ロフト」とは、2019年7月にスタートした新国立劇場内の公開空地(オープンスペース)を活用した展示です。空間全体をアートとしてクリエーションすると同時に、貴重な舞台芸術を文化資産として修繕・保存することにも力を入れています。
新国立劇場は、1997年の開場以来、25年にわたって先駆的な公演も含め、常に世界水準の公演を上演してまいりました。これまでに蓄積した当劇場の財産を活用し、我が国の舞台芸術振興の拠点としてのプレゼンスを高めるプロジェクトを進めています。その一環として舞台美術・衣裳展を定期開催しており、「初台アート・ロフト」を通じて、新国立劇場がいつでも舞台芸術に触れていただけるにぎわいの場になることを目指しています。

新国立劇場
新国立劇場は、オペラ、バレエ、ダンス、演劇という現代舞台芸術のためのわが国唯一の国立劇場として、1997 年秋に開場しました。オペラパレス、中劇場、小劇場の特色ある3つの劇場を有し、年間約250ステージの主催公演を実施しています。

オペラ部門は2018年9月に世界的指揮者の大野和士が芸術監督に就任し、世界の主要歌劇場と比肩する水準のオペラ公演を年間およそ10本上演すると共に、高校生のためのオペラ鑑賞教室の実施等を行っています。

次代を担うアーティスト育成も新国立劇場の事業の大きな柱の一つであり、オペラ、バレエ、演劇の3つ研修所を擁し、充実した研修を実施しています。

所在地:東京都渋谷区本町1-1-1
https://www.nntt.jac.go.jp/
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