拡大画像表示 平本一樹選手 ©TOKYO VERDY

『J-LEGEND & MIFA FC』には、ウカスカジーの桜井和寿、GAKU-MCのほか、福西崇史や前園真聖、小倉隆史、平野孝など、かつて東京ヴェルディのユニフォームに袖を通したことのある選手たちも含まれている。一方の『ヴェルディレジェンドスターズ』には林健太郎や桜井直人、米山篤志に加え、ミニラのニックネームで知られる中村忠などの出場が発表されている。

他のこうしたチャリティマッチでは地元の高校生たちが対戦相手に選ばれることが多いが、今回は東京ヴェルディのOBたちがピッチに立つ。そこにはクラブとしての“思い”が隠れている。

「OBの選手たちも含め、ヴェルディファミリーだと思っています。単語としてはあまりいい響きではありませんが、今、チームは『J2残留』に向けて負けられない試合が続いています。その中で、ヴェルディの力を結集するという意味では、偉大な先輩たちの力をお借りしたいという思いもあります。

今シーズンからユース出身の若い選手を中心としたチーム作りを進めていて、このタイミングで自身もユース出身で、ユースを指導した経験もある冨樫剛一が監督となりました。今回のチャリティマッチに出場するOBの中には、その冨樫と一緒にボールを蹴った人も多く、チャリティマッチでプレーする際は、監督の冨樫、そして今のチームに発破をかけるという思いもあると感じています」
 

すべての方々のためにも、ヴェルディらしく勝ちたい

錚々たる顔ぶれによって行われるチャリティマッチの後には、13時よりJ2第39節、東京V対札幌の一戦が行われる。残り4試合――J2残留に向けて、まさに負けられない試合となる。

この日はチャリティマッチのほか、アニメ『とある科学の超電磁砲』とのコラボイベントも行われるなど、いつもより多くの観客動員が期待される。その雰囲気は監督や選手たちのモチベーションを上昇させる後押しとなることだろう。

指揮官の冨樫は決意を口にする。

「今シーズンも残り4試合となり、自分たちにとって負けられない試合が続きます。次の札幌戦では自分たちらしいサッカーで躍動してしっかりと勝ち点3を取り、J2残留に近づけるように戦います」

 


拡大画像表示 冨樫剛一監督 ©TOKYO VERDY

現在のチームにおいて最も“ヴェルディの血”が濃く流れるFW平本一樹も意気込みを語る。

「チャリティマッチでは多くのOBが出場して会場を盛り上げてくれますし、僕も一緒にプレーしたことのある先輩たちなので、その後の札幌戦も見てくれるはずです。今シーズン、順位的にも非常に心配を掛けていますし、そうした先輩たちを含め、見守ってくれる方々、ヴェルディに関わるすべての方々のためにも、ヴェルディらしく勝ちたいと思います」

11月1日(土)は、味の素スタジアムに足を運び、豪華顔ぶれによるチャリティマッチを観戦して“サッカーのエンターテイメント性と楽しさ”を、そしてその後に行われる東京V対札幌の一戦を見て、“サッカーの醍醐味と激しさ”を堪能してほしい。

1977年生まれ、東京都出身。テレビ雑誌勤務を経て、サッカー専門誌へ。『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めた後、2008年に独立。サッカー専門の編集プロダクション(株)SCエディトリアルを立ち上げ、代表を務める。海外、国内を含め取材を行い、執筆から編集、雑誌のプロデュースまで幅広く行っている。『ブラジルワールドカップ観戦ガイド完全版』『女子的ブラジルワールドカップ観戦ガイド完全版』(ともにTAC出版)を監修。