「卵を2個使ったオムカツボウルもご用意しました」

最後にオムカツボウル。デミグラスソースの上にオムライスを盛りつけてある。

【矢澤チキン】 画像はフィレのカツレツ。ムネやモモも選べる

「デミグラスソースは、鶏ガラスープと牛骨スープで作りました。少しだけトマトの酸味をきかせることで爽やかな味に仕上げています」

オムレツは卵を2個使っているという。トロトロではなく、しっかりと焼くことで濃厚な味になっていた。その上にチキンカツを添えてあった。

【矢澤チキン】 これが矢澤プレートのトリプル。3種類の部位の食べ比べが愉しめます

どれもおいしかったが、最初に食べるべきは矢澤プレートのトリプルだと痛感した。フィレ、モモ、ムネの順番で3種類のチキンカツを食べ比べ、チキンカツの概念を壊してもらってから次に進むべきだと思う。

「ところが、女性客のなかには、初回でオムカツボウルを頼む人もいらっしゃいます。色味がきれいなので映えるからかもしれませんね」

何を最初に食べるかは自由だけど、チキンカツはうまい料理であることを思い知らせてくれる出会いが待っていると断言する。

次回もトリプルを頼むつもりだ。フィレもムネもモモも全部おいしかった。ひとつだけ、ふたつだけ選べなんてできません。

【矢澤チキン】

住所/東京都港区赤坂9-7-1東京ミッドタウン ガレリア B1

電話/03-6721-1229

営業時間/11:00-21:00

定休日/東京ミッドタウンの休館日に準じる

矢澤プレートにはシングル(1,480円~)、2種類のチキンカツが盛られたコンボ(1,880円~)、お好きなチキンカツと鶏メンチとエビフライがつくミックス(1,880円~)もある。ライスとスープつき。すべて税別

【矢澤チキン】 テーブルとカウンター席がある。テイクアウトも可能だ

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。