名プランナーは小学生?家族会議は大紛糾!
雅代:旅先や現地でのスケジュールについては、家族会議をするんですけど・・・それは「旅育」ということももちろんありますが、そうしないと、だんだん収まらなくなってくるので(笑)
周作:大まかなところは一応、大人がある程度決めますけど、でも例えば現地で4日間くらい時間があるとしたら、1日ずつ行きたいところを提案してもらったりします。
で、結構ケンカになります(笑)
妻は、博物館とか美術館とか行きたいタイプで・・・でも、子どもたちは行きたくない。
雅代:ふざけんな!とかなるんですよ(笑)
周作:ミュージアム系は、お好きなお子さんならともかく、半日が限度ですよね。
雅代:美術館好きのママは、家族に付き合ってもらう代わりの何かを用意する必要がありますね。アメをいっぱいカバンに入れておいて、子どもが飽きてきたら「ハイ!」って口に入れて。順路の途中にカフェがあるところなら「ほら!カフェあるから!パパとジュース飲んでて!」と座らせて、自分だけ走って見に行くみたいな(笑)
ところがそんなミュージアムが好きな自分が、子どものリクエストがあればプールとかにも行くワケですよ・・・外国の、クネクネの、激しいウォータースライダーを「滑りたい!お母さん、競争だよ!3、2、1、ゴー!」と言われれば「アー!」って・・・悲鳴をあげながら一緒に滑りました。
独身時代なら絶対に行かなかったようなところへ足を運ぶようになる「子連れ」の旅は、ママにとっても未知への挑戦、なところがあるのかもしれません(笑)
周作:いま妻が話したのはシンガポールのプールなんですが、その日のプランは小学生の長男に任せたんです。そうしたら「このプールに行きたい!」と。
行き方も考えてみてって言ったら、そこへ行くには橋を渡る必要があってモノレールも走っているんですけど、行きはモノレールで、帰りは歩くというプランにしてくれました(笑)
――プランとしては完成されているのかもしれませんが、親としては、逆の方がうれしくないですか。水遊びして疲れた子どもたちと、徒歩で帰ってくるのはちょっとキツイような・・・
周作:僕も、普通は逆じゃないのかなって思ったんですけど(笑)
雅代:水で重くなった荷物を、引きずりながら帰りました(笑)
周作:でも夕暮れ時、その橋を歩きながら帰ってくるというのも、結果的に悪くなかったですね。
雅代:すっごく、キレイだったよね。
――素晴らしいプランナーだったということですね!
雅代:学校の社会科見学などでもすることだと思いますが、子どもも大きくなってくると、現地の地下鉄の地図を見ながら、どういう風に乗り換えたらいいか、どのあたりが日本の地下鉄と似ていて、どのあたりが違うのか、そういったことも考えられるようになるので、それもまた「旅育」になるんです。
周作:ご兄弟がいて、年齢差があったら、それぞれが家族会議でプレゼンする。家族で話し合ってプランを決める。そういうプロセスも「旅育」の一環と言えるかもしれません。
雅代:私の話なんて、誰も聞いてない感じですけどね・・・美術館とかいくら言っても、誰も聞いてくれない。下の子が大きくなってきたら、発言権争いもますます大変になりそうですし。
周作:でも例えば妻に3カ所巡りたいところがあったとして、そのうちの1カ所くらいは行けるように、なるべくフォローはしているつもりですけど(笑)
――「旅育」には0歳~小学生まで、子どもの成長に沿ったひとつひとつの段階、楽しみがあるのですね!
とはいえご家庭によっては、ママは行きたいけれどパパが反対して踏み出せないケースもあると聞きます。家族会議ならぬ「夫婦会議」が必要な場合もあるかと思いますが、うまく「旅育」をスタートできるコツのようなものはありますか。
雅代:我が家は【イントロ編】でお話したように、ママが反対する側でしたが(笑)
周作:ご夫婦のどちらか、とりわけパパが反対するというのは、よく聞きますよ。