フロー状態に入る5つのステップとは?

ステップ1 やりたいことをする

まず大事にしたいのは、子どもの「やりたい!」という心。大人だって、やらされるのはイヤなものですが、それが子どもならなおのことですよね。

おもちゃでなくても、家の中にあるものでもいいと思います。

毛糸とハサミで黙々と指輪をつくっている4歳の女の子を見たことがあります。この時に親がハサミを危ない、と言って取り上げていたら、彼女はフロー状態を味わう機会を一回失っていたことになります。

大切なことは、与えることではなく、子どもが主体的に遊ぶものを選べる環境ということですね。

ステップ2 何度もやる

子どもに、気に入った絵本を何度も読まされたことはありませんか?

一度気に入ると、徹底的に味わい尽くすのが子どもです。その代わり飽きたらポイ、ですが、それでいいのです。

おもちゃも気に入ったら、何度も遊びます。親がかまわなくても集中して遊ぶ時と、そうでない時がありますが、もし子どもが、おもちゃがあるのにもかかわらず親にかまってほしいと言ってくる時は、本当に遊びたいおもちゃで遊んでいない可能性があるということですね。

ステップ3 集中してやる

親の言うことも聞こえないくらい集中している時の子どもは、だいたい無言です。こんな時は、音楽をかけたり、話しかけたりして、子どもの集中をそぐことのないようにしましょう。

子どもはフロー状態の真っ最中です。

ステップ4 達成感を味わう

何度も同じことをしているようにしか見えなくても、子どもの遊びはいつか到達点に達します。それは喜びです。自分の能力が伸ばせた、成長できたという喜びです。

子どもに声をかけるなら、このタイミングです。思い切りほめてあげてくださいね。

ステップ5満足する

満足したら飽きる。それは当然の成り行きです。子どもは飽きっぽいものですが、それは悪いことではなく、むしろ、飽きっぽいからこそ、次へ、さらに次へと飽かずに成長していくのでしょう。

むしろ、飽きたのに仕事だからと同じことをやり続けることができる大人は、成長の機会を自ら逸しているとも言えるかもしれませんよ。

本能的に「成長したい」と思っている子どもにとって、遊びきったら飽きるのは当たり前のことです。

まとめ

簡単そうに見えて、子どものフロー状態を確保するのは、なかなか難しいかもしれません。つい口を出したくなってしまったり、環境や時間がそれを許さなかったり。

それでも、子どものなかに眠る可能性を信じて、子どもがおもしろいと思ったこと、やりたいと思ったことを羅針盤に、子育てを進めていってみてはどうでしょうか。やりたいことをやりたいだけできたら、子どもの表情から変化が現れてくるかもしれません。

「才能は家庭で育てられる」と伊藤さん。まずは家庭で、「フロー状態貯金」を始めてみませんか?