結婚をすると、それまで経験したことのない、新たな人間関係の構築が始まります。義実家との関係も、そのひとつ。
義実家との付き合いは戸惑いが多いもの。特に姑ストレスに苦しんでいる方は少なくないようです。
子どもが産まれると、よりそれはキツくなりがちです。
「なんであんな無神経なこと言うんだろう?」「これ以上の干渉はもう勘弁して……」と、今まさに姑ストレスに頭を抱えているママもいらっしゃるかもしれません。
できれば避けたい姑ストレス。しかし、姑ストレスは、悪い面ばかりではありません。
姑ストレスがあることによって“緩和されていること”や、姑ストレスが“将来的に家庭に大きな恩恵をもたらす”可能性も、大いにあるのです。
姑ストレスがもたらしてくれる意外な可能性についてお伝えします。
1.子育てのストレスが緩和されている可能性がある
現代の子育ては、近所付き合いも薄く、母親と子どもだけの閉じた関係性になりがちです。
イクメンという言葉がありますが、本当に母親代わりに育児をする男性は、まだそれほど多くはないでしょう。
どちらかというと、夜遅くまで仕事をしていて、子育てにそれほど関わらないパパのほうが多いかと思います。
そうして結局は、母親がほとんど独りで子どもと向き合うことになります。
子育ては、思い通りにいかないことばかりです。独りで小さな子どもと毎日向き合おうと思うと、それは大変です。
子育てのストレスは、狭い世界で過ごしていると、増幅されます。そして、イライラや怒りとなって、子どもに感情をぶつけてしまう可能性も高くなります。
そこに、姑であれ誰かが関わってくることで、感情は拡散されます。また、姑に対して怒りを抱くことで、子どもへの怒りが緩和されることも。
怒りの感情は、案外、他に対象がいると、矢印の向きをコロッと変えます。
姑へのイライラや怒りと思っていたものが、実は、子育てや子どもに対するストレスも含まれていた、ということは、よくあることなのです。
2.より良い家庭を築ける!?
姑へのストレスは、夫に対する「姑から守ってくれない(かばってくれない)」「姑を大切にしすぎる」という不満が入っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、それまで育ってきた家庭と母親に、愛情(愛着)や居心地の良さを感じるのは、人として当たり前のことです。
と同時に、自分の家族に不満を一切抱かずに育ってきた人間なんていませんから、あなたの夫も、どこかで自分が育ってきた家庭や母親に対して、何かしら“満たされなさ”を感じている部分はあるはずなのです。
その“満たされなさ”をあなたが察知して満たすことができれば、夫はあなたを誰よりも大切にするようになり、あなたのいる今の家庭が『最も落ち着く場所』と感じるようになるでしょう。
姑は、夫婦にとって「お互いのそれまで育ってきた家庭から何を取り入れ、何を排除し、どのような家庭を構築していくか?」「それぞれが暮らしてきた家庭よりもずっと快適な家庭にするには?」を考えるきっかけを与えてくれている存在とも言えます。